『第9地区』シャルト・コプリー 異色のオスカー候補作を南アフリカの異能の男が語る
(Photo:cinemacafe.net)
監督もキャストも無名の“未知の作品”だったにもかかわらず、全米公開されるやいなや1億ドル突破の大ヒット!観客に愛されるばかりか、批評家や業界関係者の心もつかみ、アカデミー賞で作品賞など計4部門にノミネートされる快挙を成し遂げたのが『第9地区』だ。この快進撃に伴い、主演俳優のシャルト・コプリーも一躍時の人に。来日した彼は、「まさか日本に来られる立場になるとはね…」と照れて笑う。
南アフリカ上空に正体不明の宇宙船が現れるところから始まる『第9地区』は、社会派ドキュメンタリーと見紛うタッチのSFストーリー。国家は宇宙船に乗っていたエイリアンたちを難民として受け入れるが、その後エイリアンと地域住民の軋轢が深刻化。シャルト演じる主人公・ヴィカスは、エイリアンたちに居住区域からの立ち退きを迫り、強制収容所に移住させる仕事を任される。しかし、職務遂行中のヴィカスにまさかの事態が起こり…。
「この映画は基本的に即興演技で成り立っているから、脚本らしい脚本はなかったんだ。
ストーリーの概要をまとめたものはあったけどね。ヴィカスを演じる上で特に気をつけたのは、彼の感情の変化。