くらし情報『『燃ゆる女の肖像』と『秘密の森の、その向こう』の接点は? セリーヌ・シアマ監督が明かす』

2022年9月20日 18:00

『燃ゆる女の肖像』と『秘密の森の、その向こう』の接点は? セリーヌ・シアマ監督が明かす

Photo by cinemacafe.net


映画賞を席巻し、全てのカットに美が宿る完璧な映像と忘れ得ぬ愛の物語が「不滅の名作」と絶賛された『燃ゆる女の肖像』。そのセリーヌ・シアマ監督最新作『秘密の森の、その向こう』に刻まれた前作との意外な共通点を、監督のコメントや本編映像も交えながら深堀りしてみた。

主人公である8歳の少女ネリーが時空を超えて幼い頃の自分の母と出会い、強い絆を育んでいく舞台となるのが、解禁となった映像が捉えている秋の森だ。このシーンは、ネリーが母が幼い頃に遊んでいた森に分け入ると、自分と同じぐらいの幼い少女がたったひとりで長い枝を運ぼうとしているところに出くわす、という場面。ネリーはそれを助けることにし、ふたりで色鮮やかな落ち葉が広がる森の中を歩いていく。


『燃ゆる女の肖像』と『秘密の森の、その向こう』の接点は? セリーヌ・シアマ監督が明かす

このシーンで特に印象的なのは、その少女マリオンと枝の反対側を持ち運ぶネリーが彼女の背中を見つめている、ネリーの“視線”を強く意識させるカットで撮られているところ。2人がこの森を行き来する場面は劇中何度も登場するが、このシーンから想起せずにはおれないのは、シアマ監督の前作『燃ゆる女の肖像』で貴族の娘エロイーズと身分を隠して散歩の相手をすることになる女性画家マリアンヌが距離をとって歩く、2人が初めて出会う場面だ。

関連記事
新着くらしまとめ
もっと見る
記事配信社一覧
facebook
Facebook
Instagram
Instagram
X
X
YouTube
YouTube
上へ戻る
エキサイトのおすすめサービス

Copyright © 1997-2024 Excite Japan Co., LTD. All Rights Reserved.