『苦い蜜』金子昇インタビュー 運命の探偵役? ビートルズとの意外な接点を明かす
この点に関して金子さんは「舞台の経験が生きた」と明かす。
「僕の演じた三影というキャラクターに関しては、あまり色を出し過ぎない方がいいなと思い、相手のセリフをどう受けて返すかに集中しました。そういう点で舞台のノリでした。自分がでしゃばらない方が――普段はいろいろとやりたがるんですが(笑)――周囲も物語も活きるな、というカンが働いたとでも言うのかな…。いろいろやりたい衝動はありましたけどね(笑)」。
映画に携わるようになっておよそ10年。演じていてこうした余裕が生まれてくるのも成長の証と言えるかもしれない。本人に以前との作品への取り組み方の違いや成長について尋ねてみた。
「まあ、確かに焦らなくはなりましたね。以前はようやく役をもらって『もっと売れないと!』という意識が先行してたけど、いまは『楽しみたい』という気持ちもあって…。とはいえ、まだまだ選べる立場じゃないですよ!だから、受けた仕事の中でどう楽しみを見つけるか?という感じですね。現場の空気感を楽しむのか?会話のキャッチボールを楽しむのか?それとも打ち上げを楽しむのか…(笑)?中には、最初読んで『これが面白いのか?』という脚本もありますよ。