【カンヌレポート 04】たけし、批評家の採点は辛口も観客からは5分の拍手の嵐
(Photo:cinemacafe.net)
カンヌに世界のキタノが帰ってきた。17日夜(現地時間)、コンペティション部門に選ばれた北野武監督の『アウトレイジ』の公式上映が行われた。上映直前、監督が会場内に入ったときから、まず3分ほど拍手が鳴り止まず、上映後も5分近くスタンディング・オベーションが贈られた。これには北野監督は顔を赤くして、照れまくることしきり。手を胸の前で合わせて、観客に感謝の意を伝えていた。
そんな照れ屋の北野監督も、上映後のレセプションではいつもの毒舌が復活。ヨーロッパの中でも特にフランスで人気があることについて聞かれると、「(お互い)人が悪いし、ケチだからかな?」と笑わせた。
カンヌにやってきたのはカンヌの60周年記念映画「それぞれのシネマ」以来、3年ぶりで、コンペティションへの参加は、『菊次郎の夏』以来、11年ぶりとなる。
その際に現地での評判に反して結果は無冠に終わった経験から、「散々な目に遭ったから、カンヌに何も期待してないよ」と笑いつつも、「こんなバイオレンス映画をコンペに選んだだけですごい。700本くらいの中からコンペに選ばれるんだから、それだけでありがたい」