『イニシェリン島の精霊』リアルさとオリジナリティあふれるこだわりの衣装デザインに注目
そしてパードリックの妹のシボーンには、黒い縞模様のコートや、礼拝用のコート、旅行用の鮮やかな黄色いコート、自宅用のエプロンなど伝統的で当時の人々が実際着用していた赤や黄色、緑や深い青など色味に富んだ衣装が用意された。
シボーンを演じたケリー・コンドンは「シボーンの衣装はとてもエレガントで絵画的」と魅力を明かし、「シボーンという人物の歴史を象徴し、さらに彼女が島という小さな範囲ではなく、より大きな範囲で物事を考える人物であることが表現できる衣装を選択した」とこだわりを解説。
さらに「彼女の母親から譲り受けたという設定の衣装もいくつかある。全ての物にバックストーリーがあることが重要だった」と衣装にはキャラクターの設定だけでなく、物語も込められていることを明かしている。
マクドナー監督も「瞬時に脚本から世界が立ち上がるのです。実際に衣装を着た俳優がセットに入ってくると、その場にそのキャラクターがいるように感じられます」と高く評価するヴァルドウニグの衣装。アイルランドの島で実際に撮影された本作により一層のリアルさを与え、キャラクターを生き生きと息吹かせる魅力的な衣装にも注目したい。
『イニシェリン島の精霊』は1月27日(金)