2010年6月14日 17:22
【シネマモード】この人に会いたい!『パリ20区、僕たちのクラス』L・カンテ監督
(Photo:cinemacafe.net)
中学校は、あなたにとってどんな場所でしたか?楽しい思い出ばかりなら、あなたはかなりの幸せ者。学校は社会の縮図とも言われます。大人の世界の問題が、そのまま子供の世界に反映されているとも。そう、なかなか深刻な世界なのですよね。もしかすると、私たちが知る時代に比べ、いまはよりシビアな問題も多いのかもしれません。
そんな子供たちの世界をリアルに描いているのが、フランス映画界の俊英ローラン・カンテの『パリ20区、僕たちのクラス』です。第61回カンヌ国際映画祭で、『悪魔の陽の下に』のモーリス・ピアラ監督以来21年ぶりにパルムドール(最高賞)を、開催地フランスにもたらしたこの作品。全く演技経験のない24人の子供たちが見事な表現力で、観客をパリ20区にある、とある中学校の教室へと誘ってくれます。
登場する子供たちと同世代の観客からも厚い支持を得たという本作。監督が来日すると聞き、会いに行ってきました。
監督にお会いして、まずは遅ればせながらパルムドール受賞へのお祝いを述べると…。
「ありがとう。受賞にはすごく驚きましたよ」との言葉。というのも「この作品は、フランス的すぎる、実験的すぎるなどと批評されてきましたから。