2023年5月7日 13:00
チョン・イル『高速道路家族』の“父”を熱演「ささやかなこと、小さなことに幸せを見いだせるようになった」
なので、子供たちの目線に合わせて遊んだり、好きな食べ物やおやつを準備してみたり。本当に子供たちの行動や、話をちゃんと聞いてあげようと努力もしました。
初めはたやすいことではなかったのですが、一緒にいるうちにどんどん慣れていきましたし、それが自然に演技として出て、関係性も築け、コミュニケーションもとれて楽しかったです。子供たちというのは、本当に、解き放してあげれば自然と動いていきます。それがいい演技につながっていたのかなと思います。自分にもかつてああいう時期があったんだなと思うこともありました。
――この映画は切なくもあり、余韻の残る作品ですが、いちばん共感できたところはどんなところですか?
チャン・イル家族というものの意味を改めて考えさせられるところです。この映画にはたくさんのメッセージが含まれています。
貧富の格差、また、社会から疎外されている人たちがいるということ、僕もこの映画を観て、そうした人たちにもう少し気を配らないと、視線を配らないと、と思いました。色々な意味で刺激を受けた作品で、この映画を観ると、結末は観る人によって解釈がいろいろあると思うんですね。その点も僕たちのこの映画の最大の魅力でもあるとも思います。