【インタビュー】エレガンス・ブラットン監督、『インスペクション』は観た人が「自分には価値がある」と分かる作品に
そこで、先ほどのA24の友人に再度連絡を取りました。9と4分の3番線からホグワーツ特急に乗って手を振るハリー・ポッターのGIFと共に「列車が出発するから乗り遅れない方がいいよ」とね。そうしたら彼も映画化に乗ってきてくれて、いまに至ります。
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――そこまで大変だったとは…。
ところが、撮影はわずか19日間しかありませんでした。猛暑のなかミシシッピ州で撮りましたが、毎日気温が40度くらいあって倒れる人も出てきてしまい…。そのうえ、コロナ禍で4か月の中断を強いられました。ようやく撮影が再開できたとき、残された時間は1週間。
母親役のガブリエル・ユニオンが登場する重要シーンをその期間で撮り終えなければならなくなったんです。コロナの保険で想定外の出費もありましたし、大変なことばかりでした。
こうして日本での公開が叶い、作品が完成してからは順調に進んでいますが、人生何事も楽なことはないなと思います。でも、たとえ壁にぶち当たっても耐え抜けば、必ず大きな喜びが待っているはずです。僕自身がそうでしたから。
観終わった後には「自分には価値がある」とわかる
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――主人公フレンチの「どんな逆境でも他者からの理解を諦めない」