歴史に残る実在の巨大ネオン撤去を実際に撮影『燈火は消えず』本編映像
第59回金馬奨最優秀主演女優賞の注目作『燈火(ネオン)は消えず』より本編映像が解禁された。
本作は、「香港のネオンは消さない」という思いを抱くネオン職人夫婦をシルヴィア・チャン、サイモン・ヤムの名優コンビが演じた感動作。
100万ドルの夜景とも言われた香港の夜景だが、実は2010年の建築法等の改正以来、ほとんどのネオンが違法とされ、9割ものネオンが姿を消したことを知らない人は多い。本作では、記録映像やCGを使い、さらには撮影のために新たに作ってネオンを再現。いまはほとんどが消えたネイザンロードのネオンや2016年に水没したJUMBOのネオンを見るだけで香港好きなら胸が熱くなるだろう。
この度到着した本編初出し映像は、映画の冒頭シーン。虚ろな表情でゲームセンターのコインゲームの前に座っているメイヒョン(シルヴィア・チャン)。そこへサイモン・ヤム演じる夫ビルが現れ、ローマのトレビの泉の真似事をしたり、2人の仲睦まじさは羨ましい限り。
しかし、突然、夫ビルの姿が消え、続くカットで彼が亡くなっていることを観客は知らされる。哀しみに満ちた妻メイヒョンの姿とカットバックされるのは、巨大ネオン看板を撤去する映像。
実はこれは、香港の佐敦(ジョーダン)にある翠華餐廳(翠華レストラン)の高さ9メートル、幅5メートルもあるネオンの実際の撤去映像で、しかも記録映像ではなく、この映画の撮影チームが撮影したもの。なぜ撮影できたのかについて、アナスタシア・ツァン監督が教えてくれた。
「私たちはネオンの撤去と保存を支援する非営利団体ネオン・インターセクションと協力し合っていました。ある日、その団体から翠華レストランの撤去の様子を撮影してほしいと依頼されたのです。通常なら、ネオンは点灯せず、日中に作業員が撤去しやすいよう鋸で切断するのですが、香港の歴史の1ページに刻まれるネオン撤去だからこそ、“厳粛な消灯式”のように灯りをつけたまま撤去したのです」。映像には、日本の観光客のためだろう、日本語で「すいかレストラン」という文字も見える。
これまで香港映画の数々の名作には華やかなネオンの輝きがあった。本作におけるネオンの再現は、映画ファンにとってもかけがえのない場所、「香港」への愛を感じさせてくれるものとなっている。
『燈火(ネオン)は消えず』は2024年1月12日(金)よりBunkamura ル・シネマ渋谷宮下ほか全国にて順次公開。
(シネマカフェ編集部)
■関連作品:
燈火(ネオン)は消えず 2024年1月12日よりBunkamuraル・シネマ渋谷宮下ほか全国順次公開
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