仏大女優ジュリエット・ビノシュ来場 釜山国際映画祭が閉幕
(Photo:cinemacafe.net)
ビノシュは、彼らと仕事をした経験を「二人の映画ではどちらも息子を持つ母親役を演じたのだけれど、ヒロインが求めるものがそれぞれ違っていて、とても興味深かった。アッバスの映画では、母としてだけでなく、女として愛されたいと求める女性。一方、シャオシェンの映画では、息子とのつながりの強さに気付く女性。アッバスもシャオシェンも、女性のことをよく理解しているし、もっと理解しよう、という気持ちを持っていてくれる。そのことに感謝したいです」と語った。
また、各国の映画人との交流パーティーでは、今年で退任するキム・ドンホ釜山映画祭委員長と、ABBAの曲にあわせてチャーミングかつ熱烈なダンスを披露。15年間、本映画祭をゼロから育て、尽力してきたキム・ドンホ委員長の労をねぎらった。
映画祭は15日に閉幕。閉幕式には、クロージング・フィルムで釜山を舞台にしたオムニバス映画『カメリア』(原題)の中の1本、『かもめ』の行定勲監督と主演の吉高由里子、ソル・ギョングも出席。
今年の釜山には、レポートで取り上げたスターたちのほかにも、ウィレム・デフォー、オリバー・ストーン監督ら多くの映画人が登場、トークショーなどさまざまな企画が催された。アジアの若手監督から選ぶコンペ、ニューカレンツ部門に日本映画がノミネートされなかったのは残念だったが、製作支援をするPPPアワードを、荻上直子監督の企画作『マッシュルームとメロン』が受賞した。
毎年、拡大しつつも、観客と映画人の距離の近さを感じさせる釜山国際映画祭。温厚な人柄と映画への愛情の深さで、世界中の映画人に愛されたキム・ドンホ委員長の退任で、来年以降どう変わっていくかが注目だ。
(photo/text:Ayako Ishizu)
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第15回釜山国際映画祭 [映画祭]
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