【インタビュー】黒島結菜が明かす、難役への挑戦を可能にした「現場への信頼」
獄中結婚をモチーフに、元ヤンキーの児童相談員と死刑囚との運命的な出会いを描いた人気漫画を原作に、堤幸彦監督が映像化した同名映画『夏目アラタの結婚』。人生の中のミステリーとサスペンス、人間のグロテスクな一面とそこから垣間見える感情の煌めき、人が人と繋がることの尊さを描いた異色のボーイ・ミーツ・ガール物語だ。
本作で黒島結菜は最後まで本性が見定められない不気味な死刑囚・品川ピエロこと品川真珠を熱演。可憐さやはつらつとした表情が印象的な役を多く演じてきた彼女が、共演の柳楽優弥を相手に、予想をはるかに上回る怪演で新境地を切り開き、またひとつ代表作を手にしている。
難役は現場を信頼してのチャレンジ
――原作のエッセンスが凝縮された見事な映像化作品でした。そもそも、俳優として本作に出演したい、品川真珠を演じてみたいと思った理由はどこにあったのでしょうか。
原作を読んだときに、これは難しい役だなと実は迷ったんです。でも主演が柳楽さんで、監督が堤さんだったこともあって出演を決めました。堤監督とはもう何度もご一緒していますし、柳楽さんとは八年ぶりの共演で、是非もう一度一緒にお仕事してみたいとずっと思っていました。