【インタビュー】黒島結菜が明かす、難役への挑戦を可能にした「現場への信頼」
だから、最初の方でアラタを翻弄するシーンが結構あるんですが、そこに気持ちを持って行くほうが難しかったです。とにかく全編通してお芝居している時は必死で、撮影後は毎日ヘロヘロ。どっと疲れていたんですけど、全部終わって思い返すとすごく楽しかったです。
原作へのリスペクトを感じる映像づくり
――今回の現場で印象に残っていることはありますか?
監督はすごく朝早く現場に入られるんですけれど、監督が一人で面会室に入って、一人でセリフを言って、アクリル板を叩いたりして、その日にやるシーンを確認しているんです。それを見てとても信頼できる方だと改めて思いました。
監督がすごく考えてやっているというのを肌で感じたので、その思いに応えたいという思いがずっとありました。でも、とにかく演出のレベルがすごく高いんですよ。片眉だけ上げてと言われたりして、『ええ』と思って。
一応頑張ってやってみたんですけれども、できなくて。
撮影後、監督のところに行って『大丈夫でしたか』って言ったら、『うん、努力は認める』と言われて『すみません』という感じだったんですけれど(笑)。すごく鍛えられました。柳楽さんは上手いんですよね、片眉だけ上げるとか。