戸田奈津子 「字幕翻訳コンクール」で活字離れに言及「美しい日本語に誇りを」
(Photo:cinemacafe.net)
学生から大人まで、広く映画字幕翻訳の楽しさを伝える「字幕翻訳コンクール」(神田外語グループ・読売新聞社主催)の授賞式が11月3日(水・祝)、都内にて開催された。当日は審査委員長を務める、日本における映画字幕翻訳の先駆者、戸田奈津子と映画コメンテーターのLiLiCoを迎えて、映画業界の最前線にいる2人ならではのトークをはじめ、字幕翻訳のポイント講座が行われた。
数多くの大物ハリウッドスターたちの通訳としても知られる戸田さんは、シルヴェスター・スタローンやクリント・イーストウッドらとの数々のエピソードと貴重な写真を披露し、会場を沸かせた。その中でも“いい男”と太鼓判を押すのがレオナルド・ディカプリオ。今年の来日時をふり返り「20年間ずっと見てますが、少年から別人のようになってて、成長したなとまざまざと感じた」と吐露した。一方、華麗な表舞台とは裏腹に、翻訳の現場では、何と映画1作に対して1週間というハードスケジュールの中で字幕翻訳をこなしているという戸田さん。「日本語は、10年前に使っていた言葉がいまは使われなかったり、新陳代謝が激しい言語なので、10年後も通じるかどうかも考えないといけない」