「演出を信じて」「一体感」水上恒司&仲野太賀&妻夫木聡、監督への信頼を告白『本心』
、過去のトラウマから他人に触れることができない三好(三吉彩花)ら、全ての人物にしっかりと背景があることを想像させる描写が散りばめられており、俳優陣の繊細な表現の中で見え隠れする各キャラクターの本心が、物語のカギを握る作りとなっている本作。
映像化にあたり監督は、キャラクターの魅力をより伝えられるよう、キャストに合わせて脚本をアップデートしたり、時には原作者とも相談の上で設定を原作から改変したりということもあったという。
イフィー(仲野太賀)
ある出来事を機に朔也に目をかけるアバターデザイナーのイフィーは、原作では10代の天才少年という設定だったが、映画では仲野が好演。少年らしさに加え、“成功者”“あちら側の人間”でありながらも孤独を感じる姿、朔也へ抱くジェラシーのような人間臭い感情を丁寧に演じている。仲野は「脚本に書かれていること以上に自由度が高い、どんな風に演じてもイフィーが成立するような選択肢の多い役にしていただいたので、僕がどう演じるべきかということにすごく悩みました。でも石井監督の演出を信じて導かれるように演じることができました」と明かす。
野崎将人(妻夫木聡)
これまでも石井監督とタッグを組んできた妻夫木は、「一人一人の思いが監督によって統率されている現場で、役者が役者ごとに分かれていない、ひとつの俳優部として存在している感じがして一体感を感じました」