瀧内公美「脚本が本当に面白かった」 映画『敵』長塚京三&河合優実らが出演を決めた理由とは?
3人の女性の中では一番薄いかもしれないと思います。(演じるにあたって)この人にも何かしら純粋な動機があると思ったので、すごく怪しい気があったり、儀助を誘惑するような色気があったり、そういうものを強いベクトルとしてあまり出す必要はないかなと思っていました」と演じた役への考えを明かした。

その点、黒沢は演じた信子についてあまり深く考えることはなかったと話し、その理由として「今まで家事、俳優業、家庭の中でもいくつもの顔を持って二十何年やってきて、その生活が儀助との関係では何かいい方向に作用するのではないかという、期待値の方が高まっていったという感じです」と自身の実生活での経験から役にも期待をもって臨んだという。
そんな共演陣の役作り、そしてその演技に、長塚は「みんなすごいなと思って。本当にいいお芝居を見せてくださいました」と力を込めて称賛を贈った。

本作は、第37回東京国際映画祭にて、東京グランプリ/最優秀男優賞/最優秀監督賞の3冠を達成。さらに、11月に行われた台北金馬映画祭の「Windows On Asia部門」にも選出、12月には上海国際映画祭の「Japanese Week」に招待されるなど、国内外で絶賛の渦を巻き起こしている。