オリヴァー・ストーン監督インタビュー 「お金? 危険な麻薬だね(笑)」
成功、挫折が渦巻くニューヨークのウォール街を舞台、いや“主人公”に、人間の欲望をえぐり出した映画『ウォール街』。発表から20年以上経ても物語が鋭さを失うことはなく、特にマイケル・ダグラスが演じたゴードン・ゲッコーという強烈なキャラクターは、いまなお金融関連のニュースや論評にしばしば引用されるほどである。この栄光と挫折を背負ったカリスマが再びスクリーンに帰ってきた。8年におよぶ服役を経て彼は何を学び、ウォール街で何をしようとしているのか?メガホンを握るのはもちろん、前作に続いてオリヴァー・ストーン。続編『ウォール・ストリート』公開を前に来日を果たした監督に話を聞いた。
映画の中の時代設定は2008年。現実の世界ではリーマンショックが起こり、その後、世界的規模での景気の悪化が誘発されることになったが、監督自身、こうした現実の世界の経済状況をどのように見ているのか?そう尋ねると「I don’t know...」という、にべもない答えが…。
「例えば日本の状況を見ても、私が見た限りで以前来たときよりも新しい建物が増えてるように見える。
私が思っているのは、経済ってものは経済学者やエコノミストたちが考えているものではないってこと。