きみは「マステ女子」を知っているか (1) - 「マスキングテープ」ブームの火付け役・カモ井加工紙(mt)にその実態を聞く
●「マスキングテープ」ブームの火付け役に聞く「マステの今」
いま、文房具好きの、特にに女性の間で「マステ」なるものが空前の大ブームを巻き起こしていることをご存じだろうか。
「マステ」とは「マスキングテープ」の略語。基本的に和紙で作られていて、粘着力は低く、貼り直しができる再剥離のテープのことだ。もともと塗装現場や撮影現場など、作業箇所以外を汚さないためや資材の識別のために専門職の人たちの間で使われていた養生テープを指すが、それを「雑貨」としてとらえ直し、かわいい色や柄をプリントして売り出したところ、文房具愛好家の間に爆発的な人気が出たというのが「マステ」のおおまかな歴史だ。
正直なところ、筆者はマステに対して「どう使うの? それに、何が楽しいんだろうか……」とブームに首をひねっていた手合いなのだが、そんな折、「今度『マスキングテープ交流会』をやるんですけど、来てみませんか?」と「文房具カフェ」さんからお誘いをいただいた。それならば、多くの人々をとりこにする「マステ」ブームの根源に迫るべく、独占取材させてもらうことにした。そして、マステを愛好する女性のことを、ここでは「マステ女子」と呼び、彼女たちがいかにしてマステを愛し、楽しんでいるのかを探っていきたい。