南沙良、故・佐々木すみ江さんとの共演は「すごく大切な宝物」
が生まれたそうですね。
彩花と重なる部分がすごくあって。例えば、人との距離感をうまくつかめないところとか、そういう自分の嫌いな部分が重なって見えたんです。自分の嫌いな部分が似ていて、そこがすごくお芝居をするたびに思い出してしまって……(笑)。
――そういった経験はこれまでなかったんですか?
自分と重なる役もありましたが、コンプレックスに感じている部分がここまで重なるのは初めてです。それは小さい頃から感じていたことで、例えば、彩花と同じように周りの反応を気にしすぎてしまうところとか。もともと物事を客観的に見てしまうことが多くて、「今こうなったのは私のせいなのかな……」とか考えこんでしまうこともあるんです。そういうところは彩花とすごく似ていると感じます。
――そのコンプレックスとどのように向き合ってきたんですか?
それが、今でも解決できていないんです(笑)。監督が、「彩花だったらどうしたい?」「彩花だったらどうすると思う?」と頻繁に問い掛けてくださっていたので、役と自分の共通する部分と向き合うことができたんだと思います。――撮影が一年を通して行われるのも、この作品ならではですね。
今回の撮影で初めて富山に行かせていただいて、普段自然と触れ合う機会があまりなかったのでいろいろなことが新鮮でした。