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富士通は相変わらず元気か? 2014年秋冬のPC新製品発表会 - 個人向け・法人向けFMVとARROWSを一挙に

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富士通は相変わらず元気か? 2014年秋冬のPC新製品発表会 - 個人向け・法人向けFMVとARROWSを一挙に
●難しい局面にあるのは確かだが、チャンスもある
富士通は10月9日、法人・個人向けのパソコンおよびタブレットの新製品として、4シリーズ8機種を発表した。都内で行われた製品発表会見では、同社のユビキタスプロダクトビジネスの取り組みや、NTTドコモ向けのスマートフォンおよびタブレットの新モデルも紹介した。

○ユビキタスビジネスグループの総力戦

富士通 ユビキタスプロダクトビジネスグループ長の齋藤邦彰 執行役員常務は、「今日はユビキタスビジネスグループの全製品を並べた総力戦。富士通はひと味もふた味も違うな、相変わらず元気だなと思ってもらいたい」と切り出した。

齋藤氏は、クラウドサービスの広がりに加え、ウェアラブル製品やクルマの市場など新たなIoT領域の製品が登場している中、「やらなくてはならないことがたくさんある。難しい局面にあるのは確かだが、チャンスもある」と、ユビキタスプロダクトを取り巻く環境を説明した。

続けて、「富士通にとって、ユビキタスプロダクトは新たなデバイスや新規領域の開拓を行うための事業であり、これによって市場を活性化させ、ワークスタイルやライフスタイルの変革を生んでいく」と、ユビキタスプロダクトをイノベーションの原動力として位置づけた。

さらに、ユビキタスプロダクトの展開について、既存領域、イノベーション領域、ソーシャルイノベーション領域の3つの活用領域に分類し、中でもソーシャルイノベーション領域について、「実証実験などを通じて、新たな分野に対して、新たなデバイスを投入する挑戦になる」とした。


また、「これらの3つの領域は基本的には法人需要の取り組みが中心になるが、コンシューマ向けにも力を注ぐ。コンシューマユーザーはイノベーションに敏感であり、貴重で、大切な先生である。富士通が開発したHCE(ヒューマン・セントリック・エンジン)を利用し、新たな価値を提供する」と述べた。

一方、ソニーによるVAIOの売却、米ヒューレット・パッカードによるPC事業の分社化といった動向については、「これらの動きは、機動力を増すための戦略であると捉えている。しかし、富士通は設計から製造まで速いディシジョンでビジネスをまわす体制がすでに構築できている。分社化の必要がない」と、同社が追随することを明確に否定した。●魅力あるコンシューマPCづくりを継続する
○魅力あるコンシューマPCづくりを継続する

PCの具体的な製品戦略については、富士通 パーソナルビジネス本部長の竹田弘康 執行役員が説明した。

竹田氏はまず、10.1型の法人向けタブレット「ARROWS Tab Q555」シリーズを紹介。
指紋センサーなどによる本人認証システムなどセキュリティ面での安心感、ハンドストラップやスリムキーボードなどのオプションによる操作性の向上を特徴とした。

また、法人向け8型タブレット「ARROWS Tab Q335/K」では、業務に対応するための各種カスタマイズを準備していることを強調。「横幅は126mmであり、片手でもホールドできる。また、システム手帳並の約390gを実現している」とその長所を説明した。

コンシューマ向けのWHシリーズは、23型の大画面を備えた液晶一体型PC。用途にあわせてディスプレイの角度を調整できるアジャストスライダー機能が特徴で、ペン操作やタッチ操作を行いやすくしている。「3ウェイスタイルでの利用が可能。表示部の重量は4.8kgあるが、アジャストスライダー機能により、子供でも簡単に操作できる」という。


WHシリーズでは、上位モデルのWH77/SがIntel RealSenseを世界で初めて搭載。ペン使用時に液晶表示を紙に近い色調に自動変更するなどのペンスタイルでの使いやすさも追求している。

竹田執行役員はPC市場の現状について、「PCメーカー各社が法人市場へとシフトする姿勢をみせており、この分野が激化することになりそうだ」と言及。その中で、「富士通の強みは幅広い顧客基盤を持ち、垂直統合による総合力を発揮することができる点にある。顧客満足度でも高い評価を得ている。カスタマイズも強みであり、ユーザーが求めることを、誰よりも早く実現したいと考えている」とした。

コンシューマPCについても、「コンシューマPC市場の出荷台数は減少するが、稼働台数は大きく減少することはないと考えている。魅力あるコンシューマ製品づくりを継続する。
ニーズの多様化にあわせて女性向けやアクティブシニア向けといったライフスタイルにあわせた製品を投入していきたい」と述べた。

また、「ますます多様化する要望に対して、誰よりも早く実現することが富士通の使命。そのためには、新たなものを提案し続けていくことになる。新たなデバイスは、従来型のような形をしていないかもしれない」と将来の見通しにも触れた。

●スマホはスペック重視から使いやすさ重視の時代に
○スマホはスペック重視から使いやすさ重視の時代に

富士通 モバイルフォン事業本部長の高田克美 執行役員は、NTTドコモ向けに提供するモバイル製品について説明した。

「従来のITは、企業での利用が進化を牽引してきたが、スマホはコンシューマが牽引している。また、従来はスペックが先行しがちだったが、いまは、使いやすさが中心になってきた」と現状を分析。「富士通はヒューマンセントリックテクノロジーにより、使いやすさを実現していくことが特徴。
セキュリティ技術を例にとれば、生体認証の指紋センサーやパスワードマネージャーなどがあり、安心、安全の課題を解決できる」とした。

また、「開発力や開発スピードを磨き、成長領域へと取り組んでいく。これにより、幅広い顧客が心地よく使える商品、サービスを提供しつづける」と語り、具体的な例として、10数年にわたって築き上げてきたらくらくホンシリーズによる安心、安全で楽しい利用シーンの実現を挙げた。

スマートフォン新製品については、高精細WQHDディスプレイ、高速ダウンロード対応、長時間の電池駆動、ATOKによる日本語変換といった機能の搭載。タブレット新製品ついては世界最軽量の実現や、屋外でもきれいに見える有機ELディプレイを紹介し、「コンシューマビジネスにおいてベースになるのは、高い品質の製品を投入すること」とした。

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