2014年10月23日 13:06
キャリアななめ斬り! (30) 二大臣の辞任から見る、地位の高い人が意識するべきリスク
9月の内閣改造で起用された小渕経済産業大臣と松島法務大臣が10月20日、相次いで辞任した。本コラムを書いている時点では、小渕氏の政治資金、松島氏のいわゆる「うちわ」に関する公職選挙法との関連のいずれも最終的な決着はついていない。すでに多くのニュースやコラムが掲載されていることもあり、今回は「キャリア」という切り口で、私が感じたことを書かせていただく。
○重大な責任にある人が気を付けるべきポイント
まず、小渕氏の件で私が最初に感じたのは、「責任の取り方」についてだ。
今回のケースも含め、不祥事により自ら責任を取らざるを得ないことは閣僚として望ましいことではない。これは言うまでもない。しかし現実には、閣僚に限らず一般のビジネスパーソンであっても、故意の有無には関わらず自ら責任を取らねばならない状況に陥ることがある。自らが事業を経営していたり、企業や組織内でのポジションが高くなるに連れて、この責任は重くなる。
社会的に重要なポジションにある者が、自らの進退に関わるような重大な責任をとらねばならない窮地に陥った時、気をつけるべきポイントが3つあると思う。
・「地位に恋々としている」と周囲に思われてはいけない。