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コンパクトで手軽! 未来感覚を味わえる3Dプリンタ「MakerBot Replicator Mini」

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コンパクトで手軽! 未来感覚を味わえる3Dプリンタ「MakerBot Replicator Mini」
●家電感覚で手軽に使えるコンパクトな3Dプリンタ登場!
もともとは、業務用の"試作用機器"として存在した3Dプリンタ。しかしここ数年で、コンシューマー向けの小型で手軽なモデルが一気に普及し始めている。今回、株式会社ストラタシス・ジャパンから発売されている、MakerBot製品の「MakerBot Replicator Mini(メーカーボット レプリケーター ミニ)」をお借りすることができたので、実際に筆者が自宅で使ってみたレビューを、お届けしたいと思う。

○信頼性・手軽さ・デザイン性、すべてを兼ね備えた「MakerBot Replicator Mini」

「MakerBot Replicator Mini」は、世界で7万台以上の販売実績を誇る、コンシューマー3DプリンタのパイオニアであるMakerBot社が、今年リリースしたデスクトップ3Dプリンタである。同社が扱う3Dプリンタの中では最も小型で、手軽さを前面に打ち出している製品だ。

その手軽さは、付属のクイックスタートガイドに従って作業を進めるだけで感じられた。"箱から出す"といったアクションまで含め、たったの14ステップでプリント可能な状態にたどりついてしまったのだ。その間、細かい調整やセッティングのたぐいは一切なし。
気をつかったといえるのは、造形物をプリントするビルドプレートにシートを貼るときくらい。誰しもシールを貼るときは、まっすぐ貼ることができるか、ちょっとは気をつかうだろう。それくらいの気づかいでOKなのだ。

フィラメントが溶かされ、精密に制御されながら3Dモデルをプリントする。最も大事な場所であるはずのエクストルーダー部分ですら、パチンとはめ合わせるだけ。強力なマグネットが仕込まれているおかげで、しっかりと位置決めが行われる。3Dプリンタは「精密機械」という先入観を打ち崩す、生活家電に近い気安さだ。

まるで生活家電のような、たたずまいにも注目だ。
リビングに置いても違和感がない黒を基調としたボックス形の筐体デザインは、工作機械然とした雰囲気がほとんどないのだ。

●3Dプリントデザイン・コミュニティ「Thingiverse」で簡単に3D製品が作れる
○早速、造形開始!象の人形編

さて、そんなこんなで自宅に設置された「MakerBot Replicator Mini」だが、これをどう使うかが今回の本題だ。まずは3DCADで3Dデータでも作ってみよう……なんて、どこかで見たような流れにはならない。今回は3DCADをまったく触らずに、遊んでしまうことにする。

というのも、「MakerBot Replicator」シリーズには強い味方がいる。それが「Thingiverse」(シンギバース)という世界最大規模の3Dプリントデザイン・コミュニティだ。2014年9月現在、21万8千件以上の3Dデータが投稿されており、そのすべてが無料という宝の山である。

ここに投稿されているデータはSTL形式の一般的な3Dデータだが、うれしいのは「Thingiverse」と「MakerBot Replicator」の親和性だ。
セットアップの過程で「MakerBot Desktop」というソフトをインストールするのだが、実はこのソフトから直接「Thingiverse」のデータを検索することができる。さらに使いたいデータを見つけたら、「Prepare(準備)」ボタンを押すだけで取り込まれ、あとは「Print(プリント)」ボタンを押すだけで造型がスタートするのだ。

3Dプリンタは3Dデータがなければただの箱だ。しかし「Thingiverse」には、ちょっとした小物からロボットの部品まで、さまざまなデータが投稿されている。そこで、まず最初にプリントしてみたのは、ストラタシス社公認データだという、象の人形だ。

スイッチを入れ、準備ができると「ピロリロ~♪」と明るい電子音が流れる。準備OKのサインなのだが、無機質なブザー音でないのは、楽しげな使用感を演出するためだそうだ。確かに、PCから指示を送ると、動作の所々でまた違った電子音が流れるので、まるでコミュニケーションを取っているような気分になった。
あとはデータを読み込んで、「Print」ボタンをクリック。これでもう自分にできることは「待っているだけ」だ。次にプリントするデータを探しながら待ってもいいし、部屋を離れても構わない。

そうはいっても進行状況が気になるという人のために、筐体内にはカメラが設置されている。専用アプリをインストールすれば、iPadやアンドロイド携帯からこのカメラで造形中の映像を見ることができる。ただ「MakerBot Replicator Mini」が接続されたPCと、同じネットワーク内でなければ見られないため、友人に見せたい場合は、造形中のデータをSNSに投稿するのがいいだろう。気になる点があるとすれば、作動音の大きさだ。ほかの作業をしている間にも、知らぬ間に"小人さん"がこつこつと造形してくれるかのようだが、寝ている横で動作させる場合は、モーターの駆動音が気になるかもしれない。
とはいえ、寝室に3Dプリンタを置く人は少ないと思うので、実質的には問題にならないだろう。

象はこんな形で完成する(下の写真参照)。象とビルドプレートの間に広がる部分は、造型を安定させるためのサポート材である。これをはがせば、象の完成だ。

ちなみにこの象、一体成形されているように見えるが、内部構造を作ることができる3Dプリンタの利点を最大限に活かしている。プリントされた直後は両脚を前後に投げ出している姿勢なのだが、脚をたたむ方向に力を加えると、軽い手応えとともに脚がそろって動き、象を立たせることができるようになるのだ。削り出しの工作機械では不可能な、プリントしただけで動かせる人形なのである。

●3Dプリンタでランプホルダー作成にも挑戦!!
○実用性のあるものも作ってみたい!お役立ちグッズ編

「Thingiverse」には、実用的なちょっとした小物も数多く投稿されている。
ここで筆者が見つけたのがランプホルダーだ。ガラス製のものはよく見かけるが、筆者の家のランプはLED。となれば、3Dプリンタ製のランプホルダーでも問題ないはずだ。

複雑な面を組み合わせた外形だったこともあって、プリント時間は長くかかったが、できあがったのは、ゆがみがまったく感じられないシャープなものだった。さらに半透明のフィラメントと内部構造を作ることができる、3Dプリンタならではの特長が活かされ、絶妙な透け感のある魅力的なランプホルダーとなった。

フィラメントの色には、半透明だけでなく22色のバリエーションがある。さらに筆者は、スマホスタンド(True Purple)とペン立て(True Yellow)をプリントしてみたが、それぞれ無塗装とは思えない鮮やかなカラーで出力された。

「MakerBot Replicator Mini」は、知らない誰かが生み出したアイデアを、ネットワーク経由で立体物として造型するという、ちょっとした未来感覚を味わわせてくれる存在だ。


3Dプリンタは、アメリカでは教育機関に広く浸透しており、若い世代に限らず、幅広いユーザに活用されている。今後は日本においても、「MakerBot Replicator Mini」のような親しみやすい製品が現れることで、3Dプリンタによるアウトプットを気軽に楽しめるような未来は、そう遠くないのかも知れない。

3DCADをまったく触ったことがない方でも、今後触る予定がなかったとしても、気軽に3Dプリンタの世界を楽しめる、この製品に注目したい。

○3Dプリンタに関するアンケート調査協力のお願い

マイナビニュースでは、「3Dプリンタ」についてのアンケート調査を実施しております。
ご協力頂ける方は、下記概要をお読みになり、設問にお答えください。

□アンケート調査概要

アンケートにご回答いただいた方の中から、抽選で1名様に「Makerbot Replicator mini」を、抽選で5名様にギフト券1000円分を差し上げます。

募集期間:2014年10月23日(木)~2014年12月1日(月)
応募方法:アンケートページより、必要な情報をご記入いただき応募。
当選発表:2014年12月下旬までに、当選者様にはメールにてご連絡。

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