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楽天、MVNO事業に本格参入 - 月1,600円から高速通信が利用できる「楽天モバイル」

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楽天、MVNO事業に本格参入 - 月1,600円から高速通信が利用できる「楽天モバイル」
●キャリアの“3分の1”の料金を目指す
楽天とグループ会社フュージョン・コミュニケーションズは29日、通話サービス「楽天モバイル」を発表し、都内で記者説明会を行った。「楽天モバイル」は、NTTドコモのLTE網を利用したMVNOサービスで、SIMフリー端末とSIMカードのセットおよび、SIMカードのみの2つのサービスを提供する。SIMカードの申込み受付は本日より開始し、月内に発送する。ここでは説明会の模様をレポートする。

○キーワードは「3分の1」

記者発表会には、楽天代表取締役会長兼社長・三木谷浩史氏らが登壇し、同サービスの概要を説明した。

「楽天モバイル」の特長は三木谷氏が「キーワードは3分の1」と言うように、NTTドコモ、ソフトバンク、KDDI(au)と比較しおよそ3分の1の利用料金(月に2GBの通信プランで30分の通話をした場合)で運用できる点だ。

三木谷氏は、「大手3キャリア(NTTドコモ、KDDI、ソフトバンク)の場合、月に2GBの通信定額プランと30分の通話をすると大体6,500円。楽天モバイルの場合、2.1GBの通信とプリインストールされている楽天でんわアプリを使えば、通話料込みで2,200円程度で収まる。
家族4人で1年間およそ20万円の節約ができる」と説明した。

「楽天モバイル」では、SIMフリー端末とSIMカードのセットと、SIMカードのみという2つのサービスを提供する。SIMカードは、SIMフリー端末のほか、NTTドコモの端末であればSIMカードを入れ替えるだけで利用できる。また、MNPにも対応するという。

「楽天モバイル」で用意する料金プランは4コース。通信速度が最大200kbpsの「ベーシック」が月額税別(以下同)1,250円。下り最大150Mbps/上り最大50Mbpsのプランは、「2.1GBパック」が1,600円、「4GBパック」が2,150円、「7GBパック」が2,960円となっている。

●「楽天モバイル」が提供する端末は「ZenFone 5」
○「楽天モバイル」の端末はプリインアプリの少なさが魅力

「楽天モバイル」がSIMフリー端末として販売するのは28日にASUSが発表した「ZenFone 5」。
同端末は、5インチSIMフリーAndroidスマートフォン。プロセッサにQualcomm Snapdragon 400、内蔵メモリは2GBを搭載した端末となっている。なお、ストレージ容量は8GBとなる。端末代は税別26,400円。

そのほかの端末の特徴として三木谷氏は、プリインされているアプリが少ないことを挙げている。「Android端末であればメーカーがユーザーのことを思って入れているネイティブのアプリがあるが、実際にはメモリをたくさん使用してしまう、アンイストールしたくてもなかなかできないということがある。楽天モバイルの場合は、楽天でんわ、Viber、楽天ゲートウェイという3つのアプリだけがプリインストールされている。そのためサクサク動くし、バッテリーも長く持つ」と魅力を解説した。


「Zenfone 5」は、「楽天モバイル」の第1弾であり、今後SIMフリースマートフォンのラインナップを拡充させていくという。また、三木谷氏は販売台数目標を1,000万台に設定したと話し、「楽天カードの会員数は1,000万を超えている。それに加え楽天市場の情報を使って簡単に購入できる、MNPによって番号を変えずに購入できる、それからガラケーを使っているユーザーにとっても安価で購入できるということで、この販売目標は現実的な設定なのではないかと思っている」と目標クリアに自信を見せた。

●「楽天モバイル」最大の強みは9,400万という会員数
○楽天オリジナルスマホの開発予定はなし

説明会の最後には、質疑応答の時間が設けられ、三木谷氏のほか、フュージョン・コミュニケーションズ代表取締役社長・池口正剛氏、フュージョン・コミュニケーションズコンシューマービジネス部マネージャー鈴木暁氏も登壇し、記者からの質問に回答した。

記者から「販売目標の1,000万台の達成期間」について聞かれると、三木谷氏は「番号の乗り換えというところがキーになってくる。どれだけ簡単にできるか。それがクリアできれば比較的短期にクリアすることも可能ではないかと思う。目安としては3年後、4年後というところ」と回答した。


「楽天モバイルだからこその強みは?」という質問に三木谷氏は「一番大きな点は9,400万人という会員数。クレジットカード等が登録してあれば、1クリックで申込みができる。それから楽天スーパーポイントを使ったサービスやキャンペーンを今後拡充させることができる。また、ブランドネームも強みだと思う。ほぼ100%近い認知度を持っているため、安心して使っていただけると思う」と話した。

「VoLTEには対応するのか」という質問には池口氏が回答。「VoLTEがユーザーに広がっていけば、我々としても対応を考える。ユーザーのニーズに合わせてサービスを広げていく」と今後の対応の可能性について説明した。


「Amazonのようにオリジナルの端末を開発することはないのか?」という質問に三木谷氏は「やはりあまり上手くいっていないということも聞くので、“餅は餅屋”だと思っている。なので我々が設計してデザインして作るということよりも、今後販売台数が増えてくれば、メーカーさんに言ってある程度カスタマイズしていただくことは可能だと思う」と、自社製の端末については予定がないことを明らかにした。

「スマートフォンなどの販売となるとリアルな店舗が必要になってくるのでは?」という質問に三木谷氏が回答。「販売自体はネット、オンラインで良いと思っている。ただし、番号の書き換えについてはリアルな店舗が必要だと思っている。そうした需要が非常に大きければ、リアル展開をしていく必要があると思っている」と、「楽天モバイル」の店舗をオープンする可能性を示唆した。

(記事提供: AndroWire編集部)

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