投資妙味を増すハイイールド債
米国の景気回復傾向を背景に、9月に米国の金利が早期に引き上げられるとの観測が高まり、債券市場の価格形成の指標となっている米国10年国債利回りが上昇(価格は下落)したことで、ハイイールド債は下落基調となりました。10月に入り、IMF(国際通貨基金)により世界の成長率予測が下方修正されたことなどから、リスク回避的な動きが強まったことで、ハイイールド債は更に下落しました。
しかし、この間、ハイイールド債を発行している企業(発行体)のファンダメンタルズが急に悪化したという訳ではなく、緩やかな世界景気の回復傾向を背景に健全性を維持していると見られ、ハイイールド債のデフォルト率も引き続き低水準となっています。それに加えて、先進国で続く金融緩和は、発行体の財務改善を通じて信用力の向上をもたらすことなどから、ハイイールド債にとって追い風となっています。このため、足元の価格下落は、利回り面から見ても、ハイイールド債の投資妙味を高めていると考えられます。
地域別に見ると、新興国は、全般的な景気がやや弱含むものの、金利は概ね落ち着いた状況にあります。米国は、景気回復を背景に来年には利上げが予想されるものの、そのペースは緩やかになると見られています。
欧州は、景気回復が鈍いことから、金利は低位に推移すると見られます。こうしたことなどを背景に、先進国の低金利はしばらく続くと見られることから、高利回り資産に対する需要は続くと考えられ、なかでも利回り水準が比較的高い新興国などのハイイールド債への注目が高まるものと期待されます。
(※上記は過去のものであり、将来の運用成果等を約束するものではありません。)
(2014年10月30日 日興アセットマネジメント作成)
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