2014年11月5日 11:01
東京都・葛西臨海水族園で、ガラス細工のように美しいクラゲを展示
葛西臨海水族園は10月16日より、「東京の海」エリアにて、ギヤマンクラゲを展示している。
○"ガラス細工"のように美しいクラゲを展示
ギヤマンクラゲは関東より北に分布し、冬から春によく見られる。成長すると傘の大きさは直径5センチほど、長い触手は32本ほどになる。「ギヤマン」とはガラス製品やガラス細工のことで、オランダ語の「diamant(ダイヤモンドの意)」に由来する。その名の通り、透明で非常に美しいクラゲとして知られている。
今回展示しているのは、6月に館山湾で採集した個体から繁殖した子供たち。同園飼育展示係・村松茉由子氏によれば、採集してから約2週間後、飼育している水槽の壁やガラス面に糸くずのようなものがついているのに気づいたという。これはポリプといい、卵が孵化してイソギンチャクのような姿に変化したもので、根元の部分が互いにつながっている。
ポリプは分裂や出芽(根元から自分と同じ姿のポリプができる)を繰り返し、増え続け、水槽一面に広がっていった。
さらに約2週間後、傘の直径が1ミリほどの小さなクラゲが水槽の中を泳いでいるのを発見。そこでポリプをよく見ると、イソギンチャクのような部分の根元にクラゲの元となる「クラゲ芽」