愛犬にもデンタルケアが必要? - 「ペット長寿国プロジェクト」が調査
調査の結果、犬のデンタルケアについて89.4%が「必要」と回答。しかし、一方で具体的なケアについて、「歯ブラシで磨く」や「クロスで口の中を拭く」を毎日行っていると答えた人はそれぞれ7.6%、7%と少数にとどまり、頻度に関わらず行っていない人は65%、60.8%と過半数を超えた。
また、愛犬の口臭について、犬の年齢別に調査したところ、0~2歳の若年犬については「とても気になる」「気になる」を合わせて41.3%。この傾向は年齢が高くなるほど割合が高まり、11歳以上では合わせて62.5%が気になると回答した。
さらに、愛犬の歯および歯周の異常で、実際に動物病院で診察を受けた経験のある人は39.4%。残りの約6割は診察を受けたことがなく、ここでも約9割が犬のデンタルケアが必要だと感じながらも実際には実践していないという、意識と行動の間で乖離があることがわかった。
今回の調査結果を受け、動物のデンタルケアの第一人者として知られる、とだ動物病院の戸田功院長は「犬の歯周病は歯だけの病気ではなく、放置しておくと鼻や顎にまで化膿が広がり、時には内臓疾患につながることもある、命に関わる病気です。しかしながら、飼い主は自分の尺度で判断してしまいがち。しかも犬は、非常に我慢強いため、歯周の病気は飼い主には伝わりにくいようです。人間と犬の違いを理解し、毎日のケアの中で気づいてあげることが重要」とコメント。
また、犬のデンタルケアのための食事法については、「食べるだけで歯磨き効果のあるフードを活用することは、デンタルケアのためのお手軽な食事法といえます」と紹介。一方で、ありがちな誤解の1つとして、手作りフードを挙げ、「ナチュラルフードや手作りフードは、それなりの利点があるとは思いますが、デンタルケアの観点からすると、ドライフードのほうが望ましい食事です。また、ドライフードを水でふやかしてあげることはNG。というのも、食事の際の咀嚼が少なくなり、免疫力を含む唾液が減ってしまうため、歯周病になりやすくなってしまうからです」と注意を促した。