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2年4カ月ぶりの利下げに踏み切った中国人民銀行

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2年4カ月ぶりの利下げに踏み切った中国人民銀行
中国人民銀行(中央銀行)は21日、2012年7月以来、約2年4カ月ぶりとなる利下げに踏み切り、22日から、1年物貸出基準金利を従来より0.4ポイント低い5.6%、1年物預金基準金利を同0.25ポイント低い2.75%とすると中国金融市場の引け後に発表しました。21日の欧米では、ECB(欧州中央銀行)総裁が追加金融緩和に前向きな姿勢を示したこともあり、株価が上昇しました。そして、24日には、中国や香港の株式相場も大きく上昇しました。

経済成長率をやみくもに高くするより構造改革を優先する意向の中国当局は、景気の下振れが懸念されるようになると、的を絞った小規模な景気下支え策を繰り返し導入してきました。また、中国人民銀行も、利下げといった一般的な金融緩和策を用いることを避け、新たな資金供給の枠組みを設けるなどして、市中銀行に流動性を供給してきました。しかし、11月13日に発表された10月の統計で、生産、投資、消費の伸びが軒並み鈍化するなど、景気が依然として不安定なことに加え、物価上昇率が鈍化を続け、デフレ圧力が強まるなか、中小を中心に企業の資金調達コストが高止まりし、状況に改善が見られないこともあり、中国人民銀行はついに利下げに踏み切ったものとみられます。

利下げは、企業向けの貸出や住宅ローンなどの金利の低下を通じて、景気が目先、急失速するリスクを抑えると期待されます。また、市場ではさらなる利下げや預金準備率の引き下げなど、追加金融緩和観測も台頭しています。
ただし、中国人民銀行は今回の利下げについて、「穏健な金融政策」の変化を意味するものではないとしており、先行きは不透明な状況です。それでも、景気の下振れを容認しない姿勢を中国当局が利下げという明確な形で示したことは、世界の投資家の安堵につながると考えられます。

(※上記は過去のものおよび予想であり、将来を約束するものではありません。)

(2014年11月25日 日興アセットマネジメント作成)

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