最先端の科学を楽しく学べる、あのイベントが福岡初開催! - 「世界一行きたい科学広場inふくおか 2014」
マイナビニュースでも幾度となく紹介している無料の科学イベント「世界一行きたい科学広場」。11月8日・9日の2日間、福岡市のホークスタウンモールを会場に開催された。
数々のテレビ番組でもお馴染みの滝川先生によるサイエンスショーをはじめ、大学などの教育機関、協賛企業など、会場内のブースはどれも見応え十分。カシオ計算機も協賛企業として文教用のデジタルカメラ「EXILIM EX-SC100」を出展、多くの家族連れが会場を訪れ、楽しく不思議な最先端科学の世界と物作りの魅力に夢中になっていた。
○興味をそそられる科学展示・体験が目白押し!
同イベントはNHK「大科学実験」の監修などでお馴染みの滝川洋二先生率いるNPO法人ガリレオ工房と大学などの教育機関、そして市町村が共催する地域密着型科学イベント。2010年に福岡県・宗像市で開催した第1回を皮切りに、飯塚市、静岡市、浦安市などを毎年巡回開催して好評を博している。今年は熊本でも開催された。
イベントが掲げるコンセプトは、「子供たちがモノ作りの楽しさ、科学や自然現象の不思議さを発見・体験する」だ。
ロボット、昆虫、微生物、宇宙、気象、物理運動、化学反応など「誰もが興味を持つけれど、なんだか難しそう」なテーマについて、身近なものを利用しながら、子供でも分かりやすく、かつ楽しく(ココ重要!)触れることができるのだ。
今回の展示や体験内容を一部紹介すると、「レモンやお酢で電池を作る」「スライムを作ろう」「電子顕微鏡でのぞく30,000倍の世界」「世界最先端の超電導技術」「最強金属VS超綱ドリル」「真空を体験しよう」「電気も火も使わない光とは?」などなど、我々大人も思わず興味をそそられてしまうものばかりだ。
●水風船が割れる様子をハイスピード動画で撮ってみよう
○水風船が割れる様子をハイスピード動画で撮ってみよう
本イベントに立ち上げ当初から協賛し、多くの会場でブースを構えているカシオ計算機も出展。ハイスピード撮影が可能なEXILIMの文教モデル「EX-SC100」を使用した撮影体験が人気を集めていた。
カシオブースのテーマは「時間を自在に操るカメラ」。480コマ/秒のハイスピードムービーで水風船が割れる瞬間を撮影したり、折り紙を折る間をタイムラプスで撮影して、(まるで早送り再生のように)一瞬で折り鶴やだまし船を完成させる動画を撮るというもの。普段、テレビ番組でしか見られない特殊な映像に目を輝かせる子供たち。しかも、それらは自分の手で撮影した映像なのだ。
カシオ計算機の担当者「親子で気軽に参加できて、最先端の科学に分かりやすく触れられる、そのイベント趣旨と意義に賛同して出展しています。大学など研究・教育機関の方々からお話が聞けたり、そこから気付きを得られることにも価値を感じています。
でもやっぱり、子供たちが喜んでくれるのを間近で見られるのが何よりいいですね。現場で見ていると、子供たちの関心って意外なところにあったりするんですよ。こういった生の現場で得たことを、EX-SC100のような文教製品の開発に反映させたりもしています。」
知識欲を満たすツールとしてのデジタルカメラ。その視点は、日頃から同社が主張している「デジタルカメラだからできることの追求」に、まさしく合致しているといえそうだ。
カシオ計算機の担当者「記念写真を撮るだけが、カメラの役割ではないですよね。何を撮るのか、撮った画像や映像をどう使うのか。
そのひとつのアウトプットとして、こんな使い方も面白いと思うんです。EXILIMは、コンシューマ機器でありながら、ユニークな特長のあるカメラでありたいと考えています。」
●世界一行きたい科学広場の名物「滝川先生のサイエンスショー」
○爪楊枝の先に、爪楊枝を立たせられる!?
センターステージでは、滝川先生のサイエンスショーが行われた。これは世界一行きたい科学広場の名物。今回のテーマは「バランス」だ。
「爪楊枝の先に、爪楊枝を立たせることができると思いますか?」
ステージ前に集まった子供たちに問いかける滝川先生。子供たちは、圧倒的に「できない」に手を挙げる。確かに、我々大人が考えても、とてもできるとは思えない。先生は続ける。
「確かに、爪楊枝だけではできません。でも、このプラスチックのフォークを組み合わせるとね、できるようになるんです。」
ステージ前に集まった子供たちに、先生お手製の実験キットが配布される。中には爪楊枝とプラスチックのフォークをはじめ、ステージショーで使用される道具が入っており、子供たちは滝川先生の実験を見て、その場で自分でも試してみることができるのだ。この実験キットの配布も、もちろん無料。楽しくためになるお土産として、親御さんにも喜ばれている。ステージではこのほか、バランスコマ(回すと自分で逆立ちして回転するコマ)が逆立ちする様子をEX-SC100のハイスピードムービーで撮影した様子を見せたり、缶コーヒーの缶を油性マジックのキャップ先端に斜めに立たせるなど、バランスの面白さを紹介。釘や接着剤を一切使わず、木材を組み合わせただけで大人が乗れるほどの強度を持つ「レオナルドの橋」の実物も展示した。
世界一行きたい科学広場は、福岡では今回が初の開催だ。
中心となって企画と運営を手がける滝川先生は「(福岡を)ゆくゆくは同イベントの九州における天王山的な位置付けに育てたい」と意気込む。
滝川先生「宗像市で最初に開催したときは、来場者が約1,000人でした。それが、4年を経た今年、宗像会場では5,000人を超えました。少しづつでも、こういうイベントの良さ、科学の楽しさを理解してくれる人が着実に増えているというのはありがたいですね。」
このイベントが順調に集客を増やしているのは、やはり滝川先生の為人(ひととなり)とビジョンだろう。それをしっかりと理解したサポートメンバーと団体・企業が「科学ってこんなに身近で楽しいんだ!」と感じさせる出展を行っているからこそ、毎年リピーターが増えていく。
滝川先生「これはね、科学の遊園地なんです。でも、普通の遊園地みたいにただ楽しいだけで終わらない。子供がね、何かにチャレンジしてみたくなる、その動機付けになるんです。
入場無料で、しかもあちこちのブースでいろいろなお土産や記念品が貰えて、さらに賢くなるんだから、親にとっても大歓迎ですよね(笑)。お近くで、世界一行きたい科学広場が開催されたら、ぜひお子さんと一緒に足を運んでみてください。」
こうした意義あるイベントにより多くの企業、団体が賛同し、子供たちがひとりでも多く科学に魅力を感じてくれるよう、また彼らが技術立国日本の未来を力強く支えてくれることを願ってやまない。