Qt 5.4が登場
「Qt 5.4」には、これまで長期にわたって研究開発が行われてきたWeb関連技術の成果物が取り込まれている。なかでも、ChromeのWebエンジンをQtに適用させたQt WebEngineモジュール、QML/C++とHTML/JavaScript間のシームレスな連携を実現するQt WebChannel、限定的な環境下でも利用できるQt WebViewモジュールなどが注目される。これまで提供されてきたWebKitモジュールも含まれているが、「Qt 5.4」よりも後のバージョンからは削除される見通し。
また、近年採用されるシーンが増えている高解像度ディスプレイへの対応、Windowsでのドライバに依存した不安定さへの回避機能、WebGLによく似たAPIが利用できるQt Canvas3Dモジュールの導入など、グラフィック関連の機能も強化されている。
なお、「Qt 5.4」からは基本的にライセンスがLGPLv3へと変更されており、いくつかのモジュールはGPLとLGPLv3が混在したライセンス、または商用ライセンスでの提供となっている。