オンキヨー、ヘッドホンでスピーカーのような定位を実現する音源の配信開始
オンキヨーエンターテインメントテクノロジーは12月12日より、同社が行っている音楽配信サービス「e-onkyo music」で、「HPL音源」の配信を開始した。HPLは、アコースティックフィールドが開発したヘッドホンリスニングに特化したエンコード技術だ。
CDなどの一般的な音楽ソースは、スピーカーでの再生を想定してミックス作業が行われている。そのため、理想的なスピーカー再生環境があれば、各パートはリスナー前方のエンジニアが意図した位置に定位する。しかしその音源を、耳のすぐそばに音の発生源があるヘッドホンやイヤホンで聴くと、各パートはリスナーの頭部を中心として横方向にしか定位しない。
HPLは、ヘッドホンで聴いたときでも、スピーカーで聴いたときと同じような位置に各パートを定位させるエンコード技術だ。ステレオのソースだけでなく、5.0chソースの定位もヘッドホンで再現することができる。
ヘッドホンでマルチチャンネル音源を再生する手法は、ドルビーヘッドホンや、DTS Headphone Xなどが既に登場しているが、これらの再生には専用のデコーダーやヘッドホンを必要としていた。
それに対してHPLでエンコードされた音楽ソースは、通常のヘッドホンのみで再生が可能だ。