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CPUとGPUをワンタッチでオーバークロック! G-Tune「MASTERPIECE i1460PA2-DOC-CL」

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CPUとGPUをワンタッチでオーバークロック! G-Tune「MASTERPIECE i1460PA2-DOC-CL」
●卓越した冷却性能により全コア4.6GHzへのオーバークロックを実現
定番のミドルタワー・デスクトップからノートまで、ユーザーのニーズに合わせた多彩な製品をラインナップしている、マウスコンピューターのゲーミングPCブランド「G-Tune」。このG-Tuneブランドの最高峰に位置するシリーズが「MASTERPIECE」だ。さらに、その中で何よりも性能を重視して設計されたプレミアムモデルが「OverClock MASTERPIECE」シリーズとなる。本シリーズにのみ搭載された「オーバークロックスイッチ」こそ、設計思想の表れといえるだろう。今回は「OverClock MASTERPIECE」シリーズから、Z97 ExpressとCore i7-4790Kを搭載した「MASTERPIECE i1460PA2-DOC-CL」を紹介しよう。

○オーバークロックスイッチの挙動を確認しよう

MASTERPIECE i1460PA2-DOC-CLは、CPUコアとヒートスプレッダの間に充てんされたサーマルグリスにポリマーベース素材を使用し、Haswell Refreshよりも高いクロックを実現した"Devil’s Canyon"ことCore i7-4790Kを搭載したゲーミングPCだ。その定格動作クロックは4.0GHzとなり、発熱に余裕があればターボ・ブースト機能(以下TB)によって、2コアでは最大4.4GHz,3コアで最大4.3GHz,4コアで最大4.2GHzまでクロックが引き上げられる。同時にZ97 Expressチップセットと組み合わせることでオーバークロックを行うことができ、定格以上の動作クロックを狙うことも可能だ。


だがオーバークロック動作はあくまで自己責任で行うこととなるうえ、安定した動作のためには知識と経験が必要。またオーバークロックによる発熱を抑えるため、適切なパーツの選択が必要ということもあり、初心者には敷居が高い。そのオーバークロックをスイッチ一つで実現できるようにしたのが、本機に搭載されたオーバークロックスイッチというわけだ。

実際に本機の動作クロックを確認してみると、オーバークロックスイッチがOFFの状態では負荷に応じて0.8~4.0GHzの範囲で可変していた。通常動作では、定格クロックまでの動作となり、TBは動作しない。そしてオーバークロックスイッチをONにすると、動作クロックは4.6GHzまで上昇した。こちらは完全に4.6GHz固定動作となり、低負荷時でも4.6GHzを維持し続ける。またTB時と違い、4コアすべてが4.6GHzで動作していることが確認できた。
電源が入っていてもいなくても、スイッチ一つで全コアを4.6GHzまで引き上げられるというのは非常に頼もしい。

さらに本機には、2014年12月現在、ゲーム向けとして最強の3D処理能力を誇るNVIDIA GeForce GTX 980が搭載されている。オーバークロックスイッチは、このGTX 980のクロックをも上昇させてくれるのだ。その上がり幅はベースクロックを1126MHzから1153MHzに(今回の試用機では公式値より高い数値となった)、ブーストクロックを1216MHzから1242MHzにとわずかではあるが、ゲームへの影響が強いグラフィックスカードの動作クロックが上昇するのはうれしい点だ。ちなみにオーバークロックスイッチON/OFF時には、G-TuneのマスコットキャラであるTuneちゃんの音声がオーディオ出力される、なんていうギミックも備えている。

○Abeeとのコラボによって生まれたオリジナルケース

このようなオーバークロック設定に対応できるのは、本機が高い冷却性能を備えているからだろう。その高い冷却性能を支えているのが、アルミケースで有名なAbeeとのコラボレーションで生まれたオリジナルケース。赤いラインが施された美しいブラックケースは、サイズに余裕があり本体寸法はW219×D471×H499mm。
重量も約14.5kgと弩級だ。効率のいいエアフローを実現するために、フロント、リアはもちろん、トップや左右サイドパネルなどの絶妙な箇所にエアホールが設けられている。

電源ボタンおよびオーバークロックスイッチ、そしてアクセスランプはフロントパネルの中央部に設けられている。高い質感を備えた金属製の電源ボタンは、所有者に高級感を感じさせてくれるだろう。オーバークロックスイッチは押し込み式で、押し込むと赤いLEDによって"OC"の文字が輝く。電源投入時のみならず、電源が切れていても押せるのが特徴だ。ヘッドフォン出力・マイク入力やUSB端子はフロントパネルの最上段に配置されている。SDXCやメモリースティックなどに対応したマルチカードリーダーを初めから備えているのもありがたい。
本体天面にはCouger製の14cmファンが設置されており、煙突効果によって高いエアフローを生み出してくれるだろう。

バックパネルI/Oは、USB 2.0×2、USB 3.0×4、PS/2ポート、ギガビットLAN、HDオーディオという構成だ。CPU内蔵グラフィックス用として映像出力端子も確認できるが、別途グラフィックスカードを搭載しているため、こちらは使用しないようカバーが取り付けられている。グラフィックスカードであるGeForce GTX 980の出力端子はDVI-I×1、HDMI×1、Displayport×3の5系統。マルチディスプレイ環境を構築する際は、Displayportを備えたモデルを選択しておいたほうが接続の柔軟性は上がるだろう。

いよいよ次ページでは、お待ちかねのベンチマークでオーバークロックの実力を検証してみたい。

●オーバークロックによってベンチマーク結果はどう変わるか?
○独特のストレージ配置や液冷CPUクーラーが実現する高冷却

続いて「MASTERPIECE i1460PA2-DOC-CL」の内部を見ていこう。その大きなサイズ通り内部空間は広く、GeForce GTX 980が余裕を持って収まる。
そのスペースを活かして、電源から伸びるケーブルは電源のすぐ後ろに束ねられている。またHDDはフロントからグラフィックスカードへのエアフローから切り離されたボトムに配置。オーバークロックされるCPUとGPUに、外部からの新鮮な空気が直接行き渡るように設計されている。

採用されているマザーボードは、BTO PCメーカーへのOEM向け製品と思われるMSIのZ97-S01を、さらにカスタマイズしたモデル。CPU-Zでは「Z97-S01_OC」と表示される。拡張スロットはPCI-Express x16を2基、x1が4基と、PCIを切り捨てて最新のスロットに注力した構成だ。CPUにはクーラーマスター製の液冷クーラー「Seidon 120XL」が取り付けられており、2つの12cmファンでラジエーターを冷やしている。元々温度が高めなCore i7-4790Kをさらにオーバークロックしているだけに、高性能なクーラーでなければ冷却が追い付かないのだろう。


フロントパネルを開けると、下部には2基の12cmファン用のスペースが確認できる。取り外し可能な防塵フィルタ―も備えているが、こちらにはファンは取り付けられていない。代わりに内部のグラフィックカードの横にEVERCOOL製の12cmファンが取り付けられている。なお、このファンは位置を前後させることも可能。HDDは脱着式のワンタッチHDDホルダに取り付けられ、最下段のHDDケージに設置されている。なお、フロントパネルのオーバークロックスイッチから伸びているケーブルは、マザーボード右上のコネクタに接続されている。Windowsの専用ツール画面にも表示されている通り、このスイッチはMSIのオーバークロック機能「OC Genie4」を利用したものなのだろう。

○2014年最強グラフィックスカードと2400MHzのオーバークロックメモリ

グラフィックスカード「GeForce GTX 980」には、MSI製を採用している。
オリジナルの外排気型クーラーを搭載しており、GPUの熱を必要以上にケース内にまき散らすことなく、ほとんどを外部に直接排気可能だ。ハイエンドグラフィックスカードながらも放熱量の指針であるTDPは165Wとなっており、補助電源コネクタも6pin×2と非常に扱いやすい。HDDは2TBのSeagate製品。ほかのパーツが優秀なだけに、ここで体感速度を落としてしまっているのがちょっともったいない。可能であればSSDの導入を検討しよう。電源はAcBel製の700Wを採用している。電源効率を表すプログラムである80PLUS BRONZEの認証も取得しているため、消費電力軽減効果もありそうだ。メモリは青いヒートスプレッダが取り付けられたADATA製の「AX3U2400W8G11-BD」。こちらはXMPに対応したオーバークロックメモリとなっており、2400MHzという高いクロックで動作している。このメモリもまた本機の動作速度向上を支えるパーツの一つだ。

○ベンチマークでオーバークロックの効果を確認!

それでは、各種ベンチマークテストでオーバークロックによる効果を検証していこう。まずはWindowsシステム評価ツール「WinSAT」を利用して、Windowsエクスペリエンス インデックス スコアを確認。GeForce GTX 980によるグラフィックス2項目のスコアに驚くが、オーバークロックスイッチをONにすることでCPUがそのスコアに近づいてきた。プロセッサとメモリの数値が0.2上昇し、まずは期待通りの結果だ。なおプライマリディスクはHDDであることがハッキリとわかる5.9。やはり本機のネックはこのストレージだろう。続く「PCMark8」の結果では各種数値のほか、Casual Gamingのスコア上昇も確認できた。グラフィックスカードのオーバークロックもしっかりと結果に反映されている。さらに「CINEBENCH R15」も試してみよう。CINEBENCHではCPUマルチ/シングルの結果はもちろんのこと、OpenGLのスコアもかなりアップした。処理能力がリアルに反映されるテストだけに、この結果はうれしい。

○オーバークロックは3Dゲームで恩恵を受けられるか?

ここまでの結果は満足できるものだったが、3Dゲームでは果たしてどうだろうか。3Dグラフィックス処理能力を中心としたゲーム向けの性能を測る定番ベンチマーク「3DMark」のFire Strikeで検証を行ってみよう。結果としては、いずれの数値においても確かな向上が見て取れた。特にPhysics ScoreがCPUのクロック上昇により大きく向上し、総合スコアアップに貢献している。Graphics Scoreも上がっているが、そもそもデフォルトクロックの時点で通常のFire StrikeのFPSが60を超えており、むしろGeForce GTX 980自体の性能の高さが際立つ。国産MMOの雄「ファイナルファンタジーXIV: 新生エオルゼア」のベンチマーク キャラクター編でも確かな性能アップが見て取れる。ただし、連続してベンチマークを回し続けていると、ちょっと低めのスコアが確認できることもあった。GeForceのターボクロックはGPUコアの温度に余裕がある場合に限り上昇するものなので、あまりにも高い負荷が続くとクロックが上がりきらないのかもしれない。

○オーバークロックによる電力消費量の違い

最後に、オーバークロックスイッチON/OFF時の消費電力を比べてみよう。意外なことに、Windows 8.1のアイドル状態では、ほぼ差が見られなかった。負荷がほぼ何もない状態では消費電力は変わらないようだ。3DMark実行時の最大消費電力では、37Wの違いが確認できた。この30W強の違いとベンチマーク結果を比べて、どう感じるかは人それぞれだろう。個人的には、いつでもスイッチ一つでブーストできる点も踏まえるなら、オーバークロックの価値は"アリ"だと感じた。○ハイエンドパーツの性能をさらに引き上げるOverClock MASTERPIECE

「MASTERPIECE i1460PA2-DOC-CL」のスペックはそもそも極めて高い。動作クロックが高くゲームに向いたCore i7-4790Kと、高い性能と低い消費電力を両立したGeForce GTX 980を搭載しているのだから、その時点で最新のゲームタイトルすら余裕で遊べてしまう。だが、ただ単にハイエンドパーツを集めただけでは、ほかの製品となんの違いもない。本来はユーザーが自己責任の元で行わねばならないオーバークロックを、安全かつ簡単に行えるという付加価値こそ、G-Tuneの最高峰である証といえるだろう。この冬の注目ゲームには非常に負荷の高いタイトルも含まれている。また液晶ディスプレイの解像度やスケーリング機能が急速に進化しており、性能を上げればその分ゲームをよりリッチに楽しむことができるようになった。年末年始は「MASTERPIECE i1460PA2-DOC-CL」のようなハイスペックPCで、ゲームにいそしみたいものだ。

※ここで紹介した各パーツは、今回試用した機種のものです。出荷時にメーカー、型番などが変わる可能性もあります。ご了承ください。

○標準スペック

上記スペックは、あくまで構成の一例だ。BTOを駆使して、ぜひ自分好みの一台を作ってみてほしい。

価格・構成については、2014/12/12(記事作成日)現在の情報です。最新情報についてはマウスコンピューターのサイトにてご確認ください。

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