FAKY・Hinaが語る『オオカミ』出演後の変化 エゴサ復活や女優業への思いも
●「等身大でいることへの恐怖心がなくなった」
今年、ABEMAの恋愛リアリティー番組『月とオオカミちゃんには騙されない』に出演し、若い世代を中心に注目を集めているガールズ・ユニオン=FAKYのHina。今月7日には、同番組内でカップル成立したラッパーのNovel Coreとコラボレーションした楽曲「half-moon feat. Novel Core」を配信リリースし話題に。そんなHinaを直撃し、『月とオオカミちゃん』出演後の変化や、FAKYとしての活動、今後の目標などについて話を聞いた。
――『月とオオカミちゃん』に出演されて成長できたなと感じていることはありますか?
普段グループで活動していて、外の世界の人と触れ合う機会があまりなかったので、『月とオオカミちゃん』に出て、同じくらいの年齢でそれぞれ第一線で活躍されている方と親密にコミュニケーションをとること自体がめちゃめちゃ刺激になりましたし、自分より若い子も多く、自分がその年齢だったときと比べてすごいなと思ったりして超刺激になりました。
――恋愛面でも勉強になりそうですよね!?
そうですね。恋愛をしてもいい場所をいただくことなんてないですし、同じ環境の中で11人が恋愛しているというのも現実ではないのでとても不思議で、現実だけど非現実な感じでした。
――ご自身の中で変わったことはありますか?
「誰かを傷つけないように」「誰かのために」というのは結局、自分のエゴなんだなと。「他人のため」と言っていても自分を守るためだったりするなと、『月とオオカミちゃん』の環境になってすごく感じたので、ほかの人のことを考えて遠回りするより、自分で決めるところは決めるという決断力はついたかもしれません。
例えば、“月LINE”は1回しか使えないなど、限られたものの中でやらないといけないことが多かったので、普通に生活していたら得られないものが得られたかなと思います。
――決断力は生きてくために大切ですよね。
本当に必要ですよね! それは今後も生かせそうだなと思います。
――『月とオオカミちゃん』出演は、アーティストとしてのパフォーマンスにも何か変化はあると思いますか?
歌うときに、等身大になったというか、正直になりました。以前は「もっとこうなるべき」、「こうしたい」というのが強かったですが、『月とオオカミちゃん』は超等身大でそのときの瞬間を捉えられていて、それでもいいんだなとすごく思ったので、パフォーマンスしたり歌を歌ったりする時に、等身大でいることへの恐怖心がなくなりました。もちろん自分の理想像を形にするというのも大切にしていますが、さらけ出すことへの恐怖心がなくなったことは、パフォーマンスにもいい意味で影響していると思います。
――さまざまな恋愛リアリティー番組がある中でも『オオカミ』シリーズはすごく人気ですが、出演されて人気の秘訣をどのように感じましたか?
やはり、“オオカミ”という役目がいることによって、普通に恋愛をするだけではなく、騙し合いがあることかなと思います。今回は女の子側に“オオカミ”がいたから、男の子が女の子に騙される話だと思っていましたが、女の子側も本人しか“オオカミ”というのを知らないので、この中で誰かが嘘をつきながらみんなと同じ時間を過ごしているというのは、すごく残酷なことだなと出演して初めて思いました。
日常では絶対にありえない騙し合いがあり、だからこそ生まれる絆、だからこそ深まるものは絶対的にあると思います。
●SNSのフォロワー爆増! マイナスな意見も参考に
――『月とオオカミちゃん』の反響がすごかったと思いますが、出演してからの変化を教えてください。
SNSのフォロワーさんがすごく増え、いただくコメントの数も増えました。今まで知らなかった方たちが新しく見てくれるようになったので、今までになかった言葉もいただけるようになり、自分の視野も広がり、世界の見え方が変わったかなと思います。
――コメントを見て、新しい発見がいろいろあったんですね。
そうですね。今までは音楽を見てくださる方が多かったですが、『月とオオカミちゃん』でパーソナルな部分や音楽以外の部分を見てくださった方からのリアクションで、私も改めて自分のことを考えるきっかけになりました。
――印象に残った言葉は?
「見た目は強そうでクールだけど、しゃべると全然そんなことなくて逆だね」とすごく言われ、自分的には見た目が強い自覚がなかったので、そこのギャップがあるというのは『月とオオカミちゃん』に出て初めて気づきました。
――クール系を意識されているのかと思っていました。好きは好きなんですが、意識してそうしている感じはなく、だから「ギャップあるね」と言われてびっくりしました。
――インスタグラムのフォロワーが、2万くらいから40万以上になったそうですね。
そこまで増えるとはまったく思っていなかったので、自分が一番びっくりしています。ただ、実際に40万人を目にしているわけではないので、そんなに実感がないというのも正直あって、本当にそんなたくさんの人に見られているのかなと、いまだに不思議な感じです。
――YouTubeもスタートされましたが、やってみていかがですか?
すごく勉強になります。1人でいろんなジャンルの動画を撮っていて、メイク・ファッションなど女の子に向けた動画や、バラエティ系、トレーニング系の動画も撮ったり、今まで1人でやらなかったことをたくさんやってみて、意外とこんなのがウケるんだとか勉強になっています。また、YouTubeはチャンネル登録者数がそんなにいなくても動画1本だけバズッたりするので、そういうのも数字に出るのが面白くて、実験的に探りながらやっています。
まだまだこれからできることがたくさんありそうだなと思っているので、全然未熟ですがこれから頑張っていきたいです。
――SNSに寄せられるコメントは参考にしていますか?
します! もともとめっちゃエゴサ(エゴサーチ)するタイプで、何か発表するたびに調べるし、放送があるたびに調べていたんですけど、フォロワーが増えてくるといい意見だけではなく良くないコメントも目にするようになり、いったんエゴサをまったくしなくなって、コメント欄も見ないという時期がありました。でもやっぱり、自分が出したことにどうリアクションするか気になるし、今後に生かせるすごくいいアドバイスをいただいていることにもなるので、最近またエゴサをするようになり、マイナスな意見も見るようになりました。でも、かかってこい! というタイプではないので、1回落ち込んで、また元気になって、という感じでやっています(笑)
――1回離れてまた戻られたんですね。
戻ってきました(笑)。知らない方が怖いタイプなのかもしれないです。何を言われているかわからないほうが想像が膨らんで怖くなってしまい、リアルに現実を見ている方が楽なので。みなさんが思っているよりめっちゃ見ていると思います(笑)
――強いですね。
これもきっと『月とオオカミちゃん』出演による経験ですね。
完全にそうです。みなさんの声に対する精神力は、完全にこの数カ月で培ったと思います。冷静に第三者の声を取り入れられるようになったのは、今後にも生きていくかなと思います。
●アーティストと女優の両立に意欲
――2018年12月にFAKYに加入されてから1年半経ちましたが、ここまで振り返っていかがですか?
怒涛だったなと思います。それまで違うグループで活動していて解散があり、先輩グループのFAKYに加入しましたが、私にとってはめちゃめちゃ世界が変わる出来事で、未知の世界でした。最初の頃はついていくのに精一杯で、FAKYを進化させるためにも必死でしたが、やっとFAKYとして地盤ができたときに『月とオオカミちゃん』が始まり、また新しい世界が始まったので、この1年半を振り返ると本当にあっという間で、遠い昔に感じます。人生の中でも濃いランキング上位に入る1年半で、変化の年だったなと思います。
――加入されてから感じるFAKYの魅力や、グループとして発信していきたいことを教えてください。
FAKYは“ガールズパワー”をテーマにしていますが、全員それぞれ強みが違い、海外出身の2人は当たり前に何カ国語も話せますし、メンバーの服をスタイリングしてくれるファッションセンスのある子がいたり、歌がめちゃくちゃうまくて作詞ができて音楽の才能がある子がいたり、それぞれ輝ける場所が違うのに集まったときにそれがケンカしないで、ない部分を補いつつ、1人ではできないことが5人集まるとできるので、それはすごく魅力だなと思います。また、日本人は人と違うことへの恥ずかしさがまだまだあると思いますが、FAKYは個々が輝いていることにフォーカスしているので、そういう意味でも日本にまだない新しい風を吹かせられるのではないかなと思っています。
――確かにパフォーマンスを見させていただいても個性を感じます。衣装も含めて。
そうですね。衣装もそれぞれで全然違ったりするので、そこはいいところだと思います。
――Hinaさんは5人の中でどういう存在だと思いますか?
高校卒業して芸能界に入るまで、電車が1時間に1本しかないくらいの京都の田舎で18歳まで過ごしていたので、5人の中で感覚が一番普通の女の子に近いというのが強みかなと思っています。
素の部分を出すのにもあんまり抵抗がなく、悩んでいることや悲しかったことも話すので、それが共感してもらえるのかなと感じています。
――グループとしての目標を改めて教えてください。
5月にワンマンライブを予定していましたが、(新型コロナウイルスの影響で)中止になってしまい、まだ5人の新体制になってから単独のワンマンライブができていないので、それを一番早く成功させたいというのが一番大きな目標です。そして、アリーナやドームなどいろいろありますが、日本人として武道館のステージに単独で立ちたいというのがあるので、それを一刻も早く実現できるように頑張ります!
――個人ではモデルとしても活動されていますが、モデルのときはクールな印象だなと感じます。
自分がなりたい像がクールな女性で、かっこいいと思ってもらえる女性になりたいというのがずっとあるので、それが出ているのかなと思います。
――先日放送が終了した『M愛すべき人がいて』(テレビ朝日/ABEMA)では、Every Little Thing(ドラマ内ではOTF名義)さんとして出演されましたが、いかがでしたか?
1人で1曲丸々歌うのも初めてでしたし、先輩の曲のカバーを1人でさせていただくのも初めてで、ドラマも初めてで、初めて尽くしだったのですごく自分にとって挑戦でした。所属している事務所という近い世界のお話に新しい形で参加できたのはすごくありがたかったですし、カバーした曲がリリースもされ、貴重な経験をさせていただけたなと思います。
――演技をするというより、アーティストとして出演された感じでしたが、ドラマへの興味が出てきたということはありますか?
アーティストになる前は、お芝居やモデルのお仕事をしたいとずっと言っていて、もともと演技に興味があったので、初めてドラマの現場を見てすごく勉強になりましたし、演技のお仕事もこれから頑張っていきたいなと改めて思いました。
――『月とオオカミちゃん』をきっかけに活躍の場が増えているかと思いますが、個人としての目標を教えてください。
もともとモデルのオーディションがきっかけで今の事務所に入って芸能の活動を始めたので、そこでもしっかり結果を残していきたいですし、お芝居もすごく興味があったので、アーティストと両立させるというのは難しいことだと思いますが、どっちも一番になりたいという思いがあるので、人一倍努力してお芝居の世界でも自分の地位を確立できるように頑張りたいと思います。――女優としてどんな作品に出演したいですか?
映画がすごく好きなので、映画の主演をとれるくらいにはなりたいです。今いろいろと頑張っているので、お芝居も楽しみにしていただけたらと思います!
■Hina
1997年2月19日生まれ、京都府出身。「avex GIRL’S VOCAL AUDITION」で6,000人の中から決勝に進出し、小室哲哉プロデュースのガールズグループに抜擢されデビューするも2018年に惜しまれつつ解散。その後、2018年12月にFAKYに加入。抜群のスタイルとキュートなルックスを生かし、モデルとしても活動している。2020年は、ABEMAの恋愛リアリティー番組『月とオオカミちゃんには騙されない』に出演し、ティーンから絶大の支持を獲得。Instagram、TikTok、Twitter、YouTubeのフォロワー数は合計で120万人を突破している