2014年12月25日 08:00
糖質制限ダイエットは危険? - 栄養学の有識者が語る「お米の力」
日本医師会などはこのほど、「食育健康サミット 2014」を都内にて開催した。会場では講演のほか、「性・年齢別疾病の発症予防・重症化予防と日本型食生活の役割」をテーマに、4人の有識者によるパネルディスカッションが開催された。
○突出している日本の低出生体重児出生率
まず、早稲田大学総合研究機構研究院の福岡秀興教授は、女性のやせ志向と低出生体重児の関係について指摘した。
日本が低出生体重児の出生率調査をはじめたのは昭和26年以降。経済発展に伴い、低出生体重児の割合は減少していったが、飽食による肥満の時代をへて、この数年、また上がってきている。
福岡教授によると、その割合は昭和26年前後にくらべて約30%、昭和53年に比べて80~90%も頻度が高くなっているという。この数値は、現代の妊婦の子宮内栄養環境が劣悪なことを物語っている。
欧米の栄養学研究者の間では、妊娠中から2歳までの約1,000日間の栄養状態が、その人物の一生の健康を左右するという「ワンサウザンドデイ」説が注目されているという。
このように、妊娠中のママが食べるものは、子どもに影響を与えることが示唆されている。
「日本の低出生体重児の出生率(9.6%)