2014年12月25日 13:48
東大、鉄系高温超伝導が生じる仕組みをスパコン「京」を用いて解明
具体的には、量子力学・統計力学の法則に従って、鉄系超伝導体の物質構造だけを入力して、実験結果と一致する性質を持つ超伝導状態を計算機の中で数値的に生み出すことに成功した。さらに、実験では直接制御することが困難な物質中の電子間に働く相互作用をコンピュータの中で制御することで、超伝導を生じさせている主な要素を突き止めた。その結果、電子密度のゆらぎが増大するときに例外なく超伝導が生じるという証拠を得た。これは長年の高温超伝導の仕組みを解明しようとする基礎研究の中で重要な意義を持つものであるという。また、この研究で得られた超伝導の仕組みをガイドラインにした物質を設計することで、超伝導体になる温度を上昇させる実験探索にはずみがつくことが期待できるとコメントしている。
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