Windows 8.1ミニTips (89) 純正ツールでWindows 8.1セットアップ用ISO/USBメモリーを作成する
「Windows 8.1ミニTips 第17回」より、2014年4月9日にリリースされたWindows 8.1 Updateを適用した環境を対象としています。
○Windowsインストールメディア作成ツール
まずはWebブラウザーで、マイクロソフトのWebサイト「Windows 8.1用のインストールメディアを作成する」にアクセスする。説明を読むと分かるように、Windows 8.1インストールメディアをISO形式でDVD-ROMやUSBメモリーに展開可能にする、「Windowsインストールメディア作成ツール」を入手可能だ。Internet Explorerなどの場合「メディアの作成」ボタンを押すと現れる情報バーの「実行」ボタンをクリック/タップすればよい。
なお、システム要件はWindows 8.1のそれに準ずるが、完成するセットアップメディアは4GBほどになるため、ローカルディスクにもそれ以上の空き容量が必要だ。
事前に確保するなど準備してから始めてほしい。さて、先の手順で自動実行した「mediacreationtool.exe」が起動すると、最初に「インストールファイルの種類」選択がうながされる。
次はインストールメディアの選択だが、光学ドライブを備えていないタブレットなどはUSBメモリー、通常のPCであればISOファイルを選択するとよい。ここでは利用性の高さを踏まえてUSBメモリーを選択しよう。
今回はUSBメモリーを対象にWindows 8.1インストールメディアを作成したため、ダウンロード後も30分程度の時間を要したが、この辺りはお使いのPCやUSBメモリーのアクセススピードによって異なる。下図のように「~準備ができました」というメッセージが現れれば作業完了だ。
なお、上図の画面にある「次の作業」を選択すると現れるのは、「作成したメディアからブートしてパーティションにインストールする」というWebページである。誤ってWindowsインストールメディア作成ツールを閉じてしまった際はご覧頂きたい。
○「Windowsインストールメディア作成ツール」の仕組み
前述の操作方法でWindows 8.1のセットアップメディアの作成は完了した。ロジックを簡単に説明しておこう。「mediacreationtool.exe」を実行すると、自身を「%TEMP%{GUID}\MediaCreationToolExpanded」フォルダーに展開し、「%LOCALAPPDATA%\Microsoft\WindowsInstallationMediaCreationTool\Panther」に設定ファイルやログを出力しつつ、Windows 8.1のイメージ展開を実行する仕組みだ。
肝心のデータは「%TEMP%{GUID}\MediaCreationToolExpanded\WindowsInstallationMediaCreationTool\Download」フォルダーに暗号化した状態でダウンロードし、「%HOMEDRIVE%\ESD\Windows」フォルダーに復号およびイメージ展開が行われる。そしてISO形式ファイルの作成や、USBメモリーへ書き込まれる、というのが大まかな流れである。
Windows 8.1インストールメディアの不要ファイルはすべて削除されるが、ツール本体である「%TEMP%{GUID}\MediaCreationToolExpanded」フォルダーの内容や、「%LOCALAPPDATA%\Microsoft\WindowsInstallationMediaCreationTool\Panther」はそのままだ。
前者は一時フォルダー以下にあるため、システムメンテナンスなどで自動削除される。後者は、ログファイルを参照する機会がないのであれば、「WindowsInstallationMediaCreationTool」フォルダー下を削除しても構わない。
阿久津良和(Cactus)