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「食の安全」に関する取り組みを動画で公開 - 日本マクドナルドの「ビーフ」の品質管理を現場でレポート

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「食の安全」に関する取り組みを動画で公開 - 日本マクドナルドの「ビーフ」の品質管理を現場でレポート
日本マクドナルドは「食の安全」に対する一般消費者の意識や関心の高まりを受けて、「食の安全」に関する数々の取り組みを行ってきた。

まずは8月、オフィシャルページ内に、商品の品質および品質管理に関するQ&Aサイト「『見える、マクドナルド品質』~品質管理について、お話しします」を開設。顧客から実際に問い合わせの多い質問をまとめ、それに対する回答を掲載した。そして9月からは、同サイト内に「マクドナルド食材紀行」と題した連載をスタート。その第一弾として、日本マクドナルド用のチキン商品の加工を行うタイの工場に関する動画とレポートをアップした。

○第二弾は「ビーフパティ」の製造工程を辿る

それに続く第二弾として主力商品であるハンバーガーの「ビーフパティ」(※ハンバーガーのハンバーグ部分)の製造工程に関する動画とレポートが先週掲載された。本稿は、その「ビーフ篇」の撮影風景を取材した筆者によるレポートである。

11月中旬、まず筆者が訪れたのは、千葉県山武市にある「スターゼン千葉工場」だ。
この工場は、マクドナルドの「ビーフパティ」のみを製造している工場であるという。-20℃に保たれた冷凍トラックから直接倉庫へと搬入された牛肉を、いっさいの「つなぎ」を使わずに練り上げ、機械によってひとつひとつ成型される「ビーフパティ」。その原材料となる牛肉は、箱に貼ってあるラベルによって原産国はもちろん、加工工場名、加工日などが厳重に管理されている。さらに、工場で製造された「ビーフパティ」はランダムに採取され、細菌や病原菌の有無など、日本マクドナルド独自の品質管理基準に則った検査を受けるという。実際、工場に併設されたラボでは、白衣を着た担当者が細菌検査を行っていた。ちなみに、この工場には実際の店舗と同じ調理設備が設置されており、そこで実際に調理したのち「味」のチェックと評価も行われているのだという。データの管理も重要だが、最後に信頼できるのは、人間の「舌」ということだろう。

11月下旬、次に筆者が訪れたのは、牛肉の輸出元のひとつ――オーストラリアの「テイズ・オーストラリア」社だ。
1946年より精肉業に携わってきたテイズ家と精肉加工会社が共同出資で設立した「テイズ・オーストラリア」。筆者が案内されたのは、この「テイズ」社のブリスベン郊外にある工場だった。と畜から冷却、加工・包装、そして輸送に至るまでを一手に担うこの工場。白衣に白長靴、そして髪の毛の落下を防止するネットを装備したのち入場した工場の内部は、始業前の入念な清掃作業の最中だった。作業台はもちろん、床や天井に至るまで徹底的に清掃する作業員たち。そして、始業と同時に「枝肉」と呼ばれる牛の塊がそこにゆっくりと運び込まれていく。流れ作業で一体一体ていねいに切り分けられていく「枝肉」。その手さばきは、実に鮮やかなものだった。
なお、始業前には、工場の検査官が清掃状況を逐一チェックしてまわり、作業台や枝肉の表面からサンプルを採取。それらは、第三者機関である「シンビオ・アライアンス」社に毎日送り届けられ、そこで細菌検査や感染症の有無など、厳重な検査を受けることになるのだという。

その後、筆者ら一行が向かったのは、工場から車で2時間ほどの距離にある牧場――オーストラリアの一般的な牧場「ブラック・ソー・アンガス」だった。見渡す限り広大な平原が広がる土地。門を潜り抜けてからしばらくすると、放牧された牛たちに取り囲まれる。筆者がイメージしていた「牧場」とは、少々勝手が異なるようだ。そう、このように「牛舎」を用いず、牧草地をローテーションしながら牛を自由に育てるのがオーストラリアの流儀なのだ。牧場管理者は言う。
「ストレスこそが、牛の品質にとって最大の敵なのです」。ただし、自由とは言っても、牛たちの耳たぶには2006年から全州で義務付けられている電子タグが取り付けられており、そこには牛の生年から病歴まで様々な情報が記録されている。しかも、出生牧場からと畜までの移動履歴が中央のデータベースで一元的に管理されており、万が一の時に遡れるよう厳密な「トレーサビリティー」が確保されているのだ。そもそも、日本のみならず世界100カ国以上の国々に牛肉を輸出している畜産大国オーストラリア。かの国にとって自国の牛肉の安全と品質管理は、文字通り国をあげて取り組むべき最重要事項なのだろう。工場や牧場主らによる不断の努力と、それをサポートする検査機関、そして国が一体となって取り組む安全と品質管理。世間を騒がせた中国の鶏肉問題とは、そもそもの成り立ちや考え方が違うのだ。一連の取材を通して筆者が感じたのは、そんなごく当たり前の結論であった。


なお、これらの現地の様子やさらに詳しい情報は、日本マクドナルドのホームページに随時アップされているのでそちらも合わせてチェックしてもらいたい。自社商品の安全と品質に関する詳細な情報の開示と、原材料およびその工程の透明化を推進すること。日本マクドナルドの今後の取り組みに、引き続き注目したい。

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