2020年8月1日 18:00
ソロシネマ宅配便 第12回 異端のアイドル・長瀬智也を堪能できる映画『空飛ぶタイヤ』
TOKIOの長瀬智也って俺らと同学年らしいよ。
90年代中盤、高校のクラスメイトたちとそんな会話をした記憶がある。自分たちは放課後に甘ったるいコーヒー牛乳を飲んでいるのに、同い年の人間がテレビの中で活躍している。10代にして彼は大人の世界ですでに立派に生きているわけだ。しかも見てくれも死ぬ程カッコいい。
KinKi Kidsの堂本光一も79年早生まれで同学年らしい。マジか……なんだこの絶望感。思わず「こいつらは俺より先を行っているかもしれません。
でも俺より上に行ってるわけじゃない」なんつって漫画『アオイホノオ』の主人公・焔モユルばりに教室の片隅から強がった青い春である。
1996年のフジテレビ系ドラマ『白線流し』、1998年の月9ドラマ『Days』(前クールはあの木村拓哉と松たか子の『ラブジェネレーション』が放送されていた)や2000年のTBS系ドラマ『池袋ウエストゲートパーク』はリアルタイムで見たし、その年の年末にビートたけしや松田龍平と共演した特別ドラマの『3億円事件 20世紀最後の謎』も印象深い。
……って、自分でも意外なほどに長瀬作品が好きだったことに気づく。個人的にTOKIOというアイドルグループのメンバー以前に、役者のイメージが強い。