CES 2015から今年のスマホトレンドを探る - gooスマホ部 Q&A
○Samsung
Androidスマホで圧倒的なシェアを誇るSamsungは、インド市場向けにGalaxy E7とE5の2機種を発表。
E7は5.5インチ、E5は5インチモデルとなります。インド市場向けということでLTEには非対応ですが、両モデル共に1.2GHzのクアッドコアCPU、16GBのメモリを搭載し、スペック的には十分。売りは120度の画角を持つ500万画素のフロントカメラで、「最高の自撮り体験」を提供するとしています。
音声や手の動きでシャッターを切れるようです。昨年後半からインドでの販売を開始した、中国シャオミィ(小米)対抗馬と言えそうです。
○LG
LINEを使った家電操作など先進的な取り組みを見せるLG。「曲面スマホ」で話題となったG Flexの後継機、G Flex 2を発表。
先代と比較すると、画面は6インチから5.5インチへとコンパクトに。しかし解像度はHD(1280x720)からフルHD(1920x1080)へとスペックアップし、精細感大幅アップ。CPUもクアルコム最新の8コア(Snapdragon 810)へと進化しています。ある意味「曲がっているだけ」だった初代ですが、Flex 2ではハイエンドの名に恥じない端末となっています。
○ASUS
ZenFone 5でヒットを飛ばすASUS。その後継機となるZenFone 2が発表されました。
デザインはマイナーチェンジですが、中身はかなり強力に。ディスプレイは5インチから5.5インチへとアップ、解像度もHD(1280x720)からフルHD(1920x1080)と進化しています。さらにはIntel製64ビットCPU(2.3GHz)を搭載し、RAMは最大4GB(世界初)と完全にハイエンドスペック。OSのバージョンも最初からAndroid 5.0です。カメラも抜かりなく、f2.0の明るいレンズに1300万画素センサー、さらにはiPhone 6同様の2色フラッシュを搭載しています。驚くべきはその価格。
米国で2GBモデルを$199(約23,600円)で販売するとしています。この価格は海外のメディアも驚きを持って報じています。ただ、同じ「ZenFone 2」の製品名で複数のモデルがあり、フルHDでないモデルやCPUが1.83GHz駆動のものもあります。$199の価格はローエンド構成の価格でしょう。ハイエンド構成がいくらで販売されるか要注目ですね。
もう1機種、光学3倍ズームを搭載したZenFone Zoomもお披露目されました。
こちらはZenFone 2をベースに、カメラ機能を強化したもの。薄さ11.95mmで、光学3倍ズームを搭載したスマートフォンで世界最薄としています。
なお光学手ぶれ補正もついています。こちらは$399(約47,500円)とのこと。
○Lenovo
Google傘下だったモトローラ・モビリティを買収して勢いづくレノボは、レイヤーデザインが特徴的なVibe X2のデザインを受け継ぐ、Vibe X2 Proを発表しました。
トレンドに漏れず、64ビットの8コアCPU(Snapdragon 615、1.5GHz駆動)と5.3インチ、フルHDのディスプレイを搭載。こちらも自画撮りに力を入れており、なんとフロント/リアカメラ共に1300万画素。同時発表された専用フラッシュ「VIBE Xtension Selfie Flash」(別売り、$29)を使用することで更に綺麗な自画撮りが可能になります。
Lenovoからはもう1機種、5.5インチ画面のP90も発表されています。
Intel製64ビットCPU(1.83GHz)に2GB RAM、32GBのメモリを搭載。
カメラはリアが1300万画素(光学手ぶれ補正つき)、フロントが500万画素です。バッテリーは4000mAhと大容量ながら、重さ156gと軽量に留めています。
P90のスペックは前出のZenFone 2とかなり似ており、販売価格がどう設定されるか楽しみです。
○Microsoft
ノキアの携帯部門を買収しケータイメーカーにもなったマイクロソフト。LumiaブランドでWindows Phoneを販売していますが、Nokiaブランドで超低価格なケータイを発表しました。日本のケータイマーケットとは対極にある機種ですが、トレンドとして見逃せないのでご紹介。その名はNokia 215。ネットワークは2G(GSM、最大ダウンロード速度236.8Kbps)のみ、ディスプレイの解像度はわずか240x320、カメラは30万画素、RAMはたったの8MBです。
が!!Opera Miniをブラウザとして搭載し、FacebookやTwitterも利用できます。Bingを使った検索も可能。驚異的なのはバッテリーの持ち時間で、待ち受け時間は最大29日!!一度充電すれば約1ヶ月保ちます。しかも価格は$29(約3,500円)。中東やアフリカ、アジア、ヨーロッパで第1四半期中に販売予定とのこと。なおOSはNokia Series 30+という独自のものです。今や水道ガス電気などの生活インフラ以上に広まっている携帯電話ですが、飛躍的に伸びる途上国市場をターゲットにした非常に戦略的な製品と言えます。
○2015年のトレンドは?
さて、これらの新製品から見えてくる傾向をまとめてみましょう。
ハイエンドは64ビット、8コアが普通に
→それに伴い3GB以上のRAMを搭載する機種が増える
ミドルレンジの高スペック化
→ミドルレンジモデルがますます一般的に、MVNOには追い風か
→「自撮り」の更なるブーム
インドやアフリカなど、途上国市場における競争の激化
上記で紹介した端末のいくつかは日本でも販売されることでしょう。今でこそ「格安スマホ」と呼ばれるミドルレンジモデルですが、近い将来「ミドルレンジが普通」になっているかも知れません。iPhoneの登場で現在のスマホ市場が作られて7年半。スマホの「コモディティ化」は想像以上の速さで進んでいるように思います。
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