デザイナー哀の劇場 R(リターンズ) (9) それは納品していません
さて、年を越しての「デザイナー哀の劇場」ですが、今回は「没になったデザイン案を勝手に使われちゃった」お話です。これはですね~、こんなことないように思えますが意外とあるんです。メールでデザイン確認を行うのが一般的になったことが始まりですね。プリンタで印刷する分には、メール添付のデータ程度でもそこそこきれいに出ますので…。この他、Webのバナーデザインなんかもメールのデータでバッチリ使えますからね。
以前、Webバナーのデザインを納品した際、1案納品のはずが「じゃあこっちのデザインももらいますね~」と言われて「ちょっと待った~!!金額2倍~!!」とストップをかけたことがあります。
「デザインを勝手に使われちゃった」問題、他には「クライアントにデータをくれと言われて渡したら、他のデザイン会社がそのデータを使っていろんなものを作っていた」などがあります。これが実は一番頭を抱える問題です。デザインは基本的に著作権が発生しますので、本来は著作者に無断で使用・改変・複製などしてはいけないんですが、クライアントとの関係悪化を恐れてあんまり口に出せない場合が多いんです。この問題は本当に難しいんですよね~。あんまりうるさく言うと、いくらこちらが正しくても「こんなめんどくさい会社あかんわ」って言われて仕事が来なくなったりしますから、強く出にくい状況がありますね…。とはいえ、もしクライアントから契約外のデザインデータの提出をお願いされた場合、ひとりで抱え込まず、上司やディレクターに相談してみるのがいいと思います。会社間で二次使用についての契約を交わして解決できる場合もありますので…。
また、没案は完成していない「見本」状態なので、流用するのは実際かなり危険です。というのも、使われているストックフォトがカンプデータ(見本にだけ使ってよいすかしロゴ入りの物)だったりすると、流用することで有料写真の無断転用となり、訴訟トラブルの火種にも…。そうでなくとも、没案はたまたま採用されなかっただけで、デザイナーの血と涙と汗と時間でできているれっきとした「商品」。なので、無断流用は現実のお店で考えると泥棒にあたっちゃうんですよね…。クライアントの皆様、デザイン案はタダではございません。取り扱いにはくれぐれもご注意ください…。
すっかり重たい感じになってしまいましたが、「デザイナー哀の劇場」、次が最終回です!
★「デザイナー哀の劇場 R」、いよいよ最終回! 掲載は2月2日を予定しています。
まずりん
デザイナー/マンガ家/イラストレーター。
モーニング・アフタヌーン・イブニング合同Webコミックサイト「モアイ」(講談社)で「独身OLのすべて」を隔週連載中。「オモコロ」でも不定期でマンガを寄稿している。「独身OLのすべて」は単行本化されており、書籍/Kindle版が発売中。
※この漫画はフィクションです。実在の人物、団体、事件などには一切関係ありません。
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