「コミュニケーションをデザイン」する - テレビ会議システムの"本当の力"で企業を変えてきたVTVジャパン 後編
前回も述べたように、ひとえにテレビ会議システムがビジネスソリューションにつながるために、あらゆる角度からサポートを試みている。そんな同社の顧客を大事にする姿勢が垣間見えたのが、同社案件の1つ「株式会社ゆめみ」への導入事例である。
○ユニークな発想で個性的な会社を目指す「ゆめみ」
株式会社ゆめみは実にユニークな会社だ。モバイルに特化した制作開発企業としてスタートし、EコマースASPやゲーミフィケーションシステムの提供、さまざまな受注開発など幅広く手がけているが、ユニークなのはその会社理念である。「人を大事にする」を合言葉に「笑顔で全力投球できる環境構築」を目指しているのだという。同社総務人事部部長の松田新吾氏は次のように説明した。
「我が社は『人』を大事にしてきました。その一例ですが、福利厚生として正規社員やアルバイトを問わずに無農薬野菜を配布しています」と、IT企業とは縁遠いキーワードに取材陣を驚かせた。無農薬野菜を配る理由として社員が健康に気を遣うきっかけになればという思いがあるという。
「金属と勤続をかけたシャレですが、勤労年数に応じて金(ゴールド)をプレゼントする『ゆめゴールド』という表彰も行っています」と松田氏は株式会社ゆめみの"人を大事にする姿勢"を語った。
松田氏は、株式会社ゆめみらしい試みを試してきたと語る。「数年前ですが新卒面接に訪れた学生に、逆面接を行いました。我々が学生から面接を受けるのです」。会社全体に対して面接する学生や、松田氏個人への質問を中心に面接をする学生もいたという。
逆面接を行った意図として松田氏は「普通の面接では面白くありません。より主体的な人材を集めたかったのです。結果的には、逆面接からの入社はありませんでしたが、我が社は常に主体的に行動できる人を求めています」と説明した。
○VCスペシャリストの対応が決め手となったテレビ会議システムの導入
株式会社ゆめみは、以前からPolycom(ポリコム)製テレビ会議システムを導入していたものの、機器の故障がVTVジャパン株式会社へ連絡した切っ掛けだと、同社システムアーキテクト部の内田晃司氏は語る。「Polycom製品を海外販売店から導入していましたが、機器の故障に対応してもらえず、テレビ会議システムをWeb上で探しました。その中で取り扱い機器が豊富なVTVジャパンさんを選んだ次第です」。
実際にアクセスすると分かるようにVTVジャパン株式会社のWebページは内容が充実している。取り扱い機器の説明はもちろん、どのようなテレビ会議システムが自社に適切なのか判断する情報や、各テレビ会議システムの比較、導入までの流れが大まかに確認できる。
これらの要素が株式会社ゆめみのネットワークシステムを管理する内田氏に目に留ったのだろう。
さらにテレビ会議システムを扱う企業の中で、最終的にVTVジャパン株式会社を選んだ理由について内田氏は、「サポートが充実していることが決め手となりました。海外から直輸入して運用していますと故障時の自社対応も難しく、実業務に支障を来たしかねません。その点VTVジャパンさんのようにサポートが充実していると、安心して導入できます」と説明した。本来自社業務を推進させるためのシステム管理に手間取ってしまっては元の木阿弥だ。VTVジャパン株式会社の"顧客の課題に向き合う"姿勢がこの点でもうかがえる。
VCスペシャリストの横山直人氏は、「弊社にお越し頂き、テレビ会議システムの比較デモンストレーションとして、PolycomとAvaya各製品をご覧頂きました。その後、株式会社ゆめみ様にお邪魔して実機によるデモンストレーションを行っております」と導入までの流れを説明してくれた。
内田氏もその時のことを思い出すように、「高額な機器を実際に体験できるのは大きなポイントでした」と述べている。テレビ会議システムの仕組みや構造を理解している内田氏でも、やはり目の前で最新モデルによるビジュアルコミュニケーションを体験したことで、上司に導入をアピールできたそうだ。
株式会社ゆめみは、東京本社・京都本社に分かれているため、毎週全社会議にテレビ会議システムを利用している。だが、過去に1度、不具合が発生したという。具体的にはマイクの自動エコーキャンセラーが学習を終える前にボリュームを変更したことで、エコーが発生するというものだったが、その際も「VTVジャパンさんがすぐに来てくれました」と内田氏は自身が選んだ結果を満足げに語ってくれた。VCスペシャリストはこのような場面でも活躍している。
前述の松田氏は「案件によってですが、担当者が東京本社・京都本社に分かれるということもあります。テレビ会議システム導入以前は、出張による金銭的コストや時間的コストが発生していましたが、導入後は人的コストを大幅に削減できました」「産業医と契約し、社員のメンタルケアにも活用しています」と、具体的なテレビ会議の導入成果を教えてくれた。
さらに、「各本社のリアルタイム接続でしょうか。過去に各本社をテレビ会議システムでつなげて、飲み会をやってみました。さすがにお酌はできませんが、より密接なコミュニケーションを実現できたと思います」と同社らしい今後のテレビ会議システム活用案を示してくれた。
テレビ会議システムは「会議」だけではなく、リアルタイムコミュニケーションを実現する対面コミュニケーションツールとして、さまざまな場面で活用されている。VTVジャパン株式会社のVCスペシャリストは、さらなるコミュニケーションの躍進に欠かせない存在であることを確認できた取材だった。