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人型ロボットをウェアラブルに続く"次世代のデバイス"に - 「DMM.make ROBOTS」が目指すロボットの未来とは

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人型ロボットをウェアラブルに続く"次世代のデバイス"に - 「DMM.make ROBOTS」が目指すロボットの未来とは
●日本のロボット産業を"ビジネス"に
1月27日に新事業「DMM.make ROBOTS」の立ち上げを発表したDMM.comが同日、都内で記者発表会を開催した。発表会では、新事業の概要説明をはじめ、アライアンス企業の代表者らが出席し、国内でロボット市場の普及・拡大を目指す意気込みなどが語られた。

新事業は、ロボットがネットワークにつながったことにより、ロボットどうしの連携や、データの共有などにより、成長していく"スマートロボット"を世の中に普及、拡大していくためのプラットフォームを構築していくというもの。携帯電話業界でいうキャリア的存在として、ロボット関連ベンダーの知財を集約・集積し、DMM.comが保持する販売・プロモーションチャネルやクラウド事業などを活用し、日本のロボット市場を有機的に発展させるのが狙い。

1991年に設立され、動画配信や通販、レンタル事業でスタートしたDMM.comは、2012年にソーラー事業を開始、2012年にオンラインゲーム事業、2013年7月には3Dプリントサービス事業を立ち上げるなど、近年、多角的な事業展開が目立つ。記者発表会に登壇した、DMM.com代表取締役社長の松栄立也氏によると、今回の新事業は「人との出会いがあってビジネスを展開してきたため、(ひとつひとつの事業に)脈絡はない。2014年末にスタートアップ支援施設"DMM.com AKIBA"を東京・秋葉原の富士ソフトのビル内に設立した際、富士ソフトさんがロボットを開発していることを知り、面白いと思ってロボット事業を実施することにした」と今回の新規事業参入の経緯を説明した。

また、同社ロボット事業部長の岡本康広氏は「日本はロボット大国と言われながら、新しいものが世に出てはすぐに消えてしまい、なかなかその後の発展に結びつかない」と日本のロボット産業の問題点を指摘。
その課題として、「日本のロボット産業は、今までそれを事業化していくビジネス視点がなかった。昔はものをつくれば売れる時代だったが、そういう意味ではロボットは製品訴求力が弱く、顧客目線が不足している。さらに、日本は独自に技術開発しておのおのは優れたものを作っているのに、技術連携がなく、国際競争力が低下してしまっている」と述べ、日本のロボット産業の課題を、(1)事業化意識の欠如、(2)産業技術のガラパゴス化の2点と認識し、これらをクリアにしていくためのプラットフォーム作りに今回DMM.comが名乗りを上げたことを表明した。今回の新事業に初期アプライアンスメンバーとして参画するのは、富士ソフト、ユカイ工業、プレンプロジェクト、ロボットゆうえんちの4社。いずれの企業も人型のスマートロボットを開発している。さらに、"ロビ"の企画・販売を行ったデアゴスティーニ・ジャパンも特別タイアップで参加し、DMM.make ROBOTSを通じ、組み立て完成品としてのロビの販売を5月から予定している。

●次世代のデバイスとしての人間型ロボット

発表会には、人型コミュニケーションロボット"ロビ"の開発を担当したロボットクリエイターの高橋智隆氏がエンドーサーも出席。現在の産業界から見たロボット業界の位置づけや、今回の新規事業の立ち上げの意義を次のように語った。


「iPhoneの躍進にも言えるように、ロボットもベンチャーが活躍できると思われながら、なかなかその先に進まなかった。というのは、ハードウェアの開発にはそれなりの投資とリスクが必要。そこで『どこかがリスクを背負ってくれないかな』と思いつつも、お見合いをしていたのがロボット業界の状況だった。しかし、世界ではシリコンバレーを筆頭にビジネスマインドを持った人たちがロボットの開発をし始めている。そうした中で日本のロボット業界が危機感を持っている中で、DMMが参入してくれた」

さらに、「世の中の流れとして重要なのは、スマートフォンの伸びが鈍化してきた点。そこで、世界中の技術者がスマートフォンの次を血眼になって探している。しかし、眼鏡型、時計型といったウェアラブル端末も登場したが、なかなか普及していかない。スマートフォンがヒットした理由は直感的に操作できるインタフェースに改良したことが大きかった。
次の機能として期待されていたのが音声認識だが、いまや精度は十分高まったのに普及していかない。これは、人々が四角い箱に話しかけるのに抵抗を感じているからではないか」と疑問を呈し、それをカバーする次世代のデバイスとしての人間型ロボットへの期待感を語った。

なお、発表会の終わりには、DMM.comの松栄社長、岡本事業部長、初期アプライアンスメンバー企業の代表者に加わり、"人に優しいパートナーロボット"の研究で知られる首都大学東京の久保田直行教授と、IT業界のご意見番ともいえる堀江貴文氏が登場。スマートロボットのこれまでと未来を語るパネルディスカッションも行われ、ロボットの未来やIoTについて、堀江氏を中心に各人が展望を語った。○DMM.make ROBOTSで販売されるロボット

同事業の初期に販売が開始されるロボットは以下の通り。9月発売予定の「プリメイドAI」を除いた4台は、予約を4月1日より受け付け、5月1日より販売を開始する。

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