くらし情報『農工大、タンパク質の保持・放出を制御できる医療用シートを開発』

2015年1月29日 12:27

農工大、タンパク質の保持・放出を制御できる医療用シートを開発

農工大、タンパク質の保持・放出を制御できる医療用シートを開発
東京農工大学(農工大)は1月28日、タンパク質の保持・放出を制御することができる医療用シートを開発したと発表した。

同成果は同大学大学院工学研究院応用化学部門の村上義彦 准教授と同大学院博士後期課程在籍の安齋亮介 氏らの研究グループによるもの。1月25日に国際専門誌「Colloids and Surfaces B: Biointerfaces」電子版に掲載された。

狙った時間と場所に薬物を送り込むドラッグデリバリーシステム(DDS)では、内部に薬物を保持して、その薬物を少しずつ放出するための材料を適切に選択することが重要となる。現状では、ゲル、粒子、シートなどさまざまな形態の材料の開発が検討されている。

これまで、ポリ乳酸など生体適合性が高い疎水性高分子を素材としたシートは報告されていたがタンパク質の保持・放出の制御が困難、細胞増殖効果や創傷治癒効果が高い親水性の薬物(タンパク質)を内部に保持することができない、シート内部における薬物の分散状態を評価することが難しく、材料の性能評価が困難であるといった課題があった。

今回開発されたシートは、内部に性質が異なる高分子ブロックが連結した高分子で形成する高分子ミセルを組み込むことによって上記の課題を解決することに成功。

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