愛あるセレクトをしたいママのみかた

miwa、演技初挑戦の決断理由と収穫「表現者として磨かれていく」

マイナビニュース
miwa、演技初挑戦の決断理由と収穫「表現者として磨かれていく」
●現場で共演者に言われた「映画初めてなの?」
常識外れの謎の指揮者・天道(西田敏行)が呼んだ寄せ集めのオーケストラの奮闘を描く、松坂桃李主演の映画『マエストロ!』が31日から公開。実力派、個性派の俳優がズラリ顔を揃えた本作で、天真爛漫にしてアマチュアながら"天才"のフルート奏者に扮したのは、演技初挑戦のmiwaだ。日本武道館公演、紅白歌合戦2年連続出場と、シンガーソングライターとして順調に階段を駆け上がる24歳が、女優業への挑戦から、撮影時のエピソード、歌手としてはもちろん女優としての展望や、ストレス発散法までを告白。中には神田沙也加との秘話も!常に明るく、こちらまで笑顔に変えるmiwaの飾らない人柄に触れた。

――演技もフルートも初挑戦だったそうですね。オファー時の感想、第一声は?

えー!ってビックリしました。何をもって私に演技ができると思われたんだろうって。フルートもやったことがなかったので、随分、ハードルが高いなって(笑)。
しかも神戸弁。方言テープを聞いたり、撮影現場でもご指導いただいたんですが、感情を入れてしゃべろうとするとどんどん標準語に戻って行ってしまって。常に「違います!」って指摘されていました。

――ハードルが高いと思われながらも、出演を決断されたのは?

お話を伺ってみたら、私が演じた橘あまねという役は、とにかく天真爛漫で音楽を純粋に好きな子だと。演技力というよりも、もっと純粋に音楽を体現してもらいたいという部分で選んでいただいたと知って、とても光栄でした。もちろん不安でしたし、悩みましたが、音楽の美しさを伝える映画に携わらせていただけるということで、一生懸命頑張るのみ!と思ってお引き受けしました(笑)。

――フルートの飲みこみはとても早かったと聞いていますが。

初日で音が出せて。
フルートの音を出すのは難しいと言われていて、褒められて喜んで帰ったんですけど、家で練習していたら、母と妹も一発で音が出たんです(笑)。あれ、私だけじゃなかったんだって(笑)。

――そうなんですか。それはお母様と妹さんもすごいんだと思います。演じられたあまねは天真爛漫な子で、こちらが抱くmiwaさんのイメージと重なります。

そうですね。明るい部分は自分と重なっていたので、お芝居に関しては全然わかりませんでしたが、その部分は素でやらせていただきました。あと、よく食べるとか。


――よく食べる?

はい。あまねも私もよく食べるんです(笑)。ただ、初日がたくわんを食べながら、みんなの質問に答えていくシーンで…。食べながらしゃべるというのは本当に難しかったです。しかも映画の撮影のことを全く知らなかったので、スタッフの方に、「さっきこのセリフを言ったあとにご飯を食べて、このセリフを言った後にたくわんを食べてました。はい、もう1回、同じことをこの角度から撮ります」って言われたとき、「え!? そういうものなの!」って驚いちゃって。共演者のみなさんに、「映画初めてなの?」と聞かれて、「そうなんです」って。本当に何も知らなくてすみません…という感じでした。


――でもあまねの、オーケストラに入るのは初めてという気持ちとちょうど重なったのでは?

そうなんです。順撮りだったので助かりました。だからあまねがどんどんプロのオーケストラになじんでいく様が、ドキュメンタリーのようにハマっていった感じでした。

●女優を経験して変化した「歌っている表情」

――今回は音楽ものですが、さらに別のお芝居、女優業にも挑戦してみたいという気持ちにはなりました?

お話をいただけたらやってみたいという気持ちはありますね。ただ今回は、本当に素に近い役だったので、自分の中でお芝居というものが分からない状態のまま作品に入ってしまったんです。だから今度お話をいただけたときには、お芝居の勉強もしてから臨みたいです。もうちょっと自分でコントロールできる状態で。

――作品を拝見していて、miwaさんの澄んだ声は、とてもセリフが聞き取りやすかったです。


ホントですか!

――舞台とかミュージカルとかはいかがですか?

あー、ミュージカル。興味はあります。ただ、神田沙也加さんとご飯に行く機会があって、そのときにミュージカルについてお聞きできたことがあったんです。そしたら「ミュージカル、超大変だよ!」とおっしゃっていて。ミュージカルはミュージカルで普段の歌とは違う発声が必要で、先生についてやったりしているというお話を聞いていて、なるほど、私の今の状態で通用するところではないなと、現段階では思いました。

――こちらの願望としては、昨年のトニー賞でも話題を集めた、miwaさんの憧れの人でもある、キャロル・キングの半生を描いたミュージカル「Beautiful」のような作品にも挑戦してもらいたいと思ってしまいます。あー、それはシビレますね。キャロル・キングさん、大好きです。
いいですね~(笑)。

――歌手としては日本武道館も紅白歌合戦もすでに経験されています。すでに多くのアーティストの方の目標を達成されていますが、こんなアーティストになりたいという目標は?

それこそ、キャロル・キングとか、シンディ・ローパーみたいに、いつまでもステージに立ち続けたいです。それが大きな目標ですね。日本だとユーミンさんとか槇原敬之さんとか、とても尊敬しています。常にツアーを回ってらしたりして。私も歌い続けていきたいです。

――今回、女優としてお仕事されてみたことが、アーティストmiwaさんに与えた影響はありましたか?

自分では無自覚なんですけど、ライブをしたときの歌っている表情がすごく豊かになったと言われます。
すごく有り難いことだし、自分では意識せずにそれが出ているのだとしたら、やっぱりお芝居をしたことによって、感情が表情として表に出やすくなったのかなって。もちろん今までも同じように伝えようとは思っていましたけど、それがより伝わりやすくなったのかなって。すごい収穫ですよね。

――miwaさんの楽曲にはタイアップ曲も多いので、物語をイメージされて作られたりすると思うのですが、そういった意味でも表現の幅は広がったと思いますか?

これから、もっとお芝居を勉強することで表現者として磨かれていくかなという期待はあります。そのリンクはすごくうれしいことだと思っています。

――逆に、アーティスト、ミュージシャンだからこそ、『マエストロ!』に生かせた部分は?

音楽のすばらしさを伝えるという意味で、常に自分でも思っていることが、あまねという役を通して、「音楽って素晴らしい」とセリフを通じて言えたのはスゴイことだなって。そこにウソ偽りは全くないので。

――最後にいつも元気いっぱいに映るmiwaさんのストレス発散法を教えてください。

お笑いを見て、大きな声で笑うことですね。好きな番組はたくさんあって、『ゴッドタン』とか『しくじり先生』『ミレニアムズ』『キスマイBUSAIKU!?』『アメトーーク』、その辺はいつも見ています。

■プロフィール
miwa
1990年6月15日生まれ。神奈川県出身。15歳から作曲を開始。高校在学中に下北沢を中心にライブ活動をするようになる。2010年にファーストシングル「don’t cry anymore」でメジャーデビュー。翌年に発表したファーストアルバム『guitarissimo』はウィークリーチャート初登場1位を獲得した。13年には初の日本武道館公演を開催し、同年末にNHK紅白歌合戦に初出場。紅白には翌14年も連続出場した。また14年の8月には復興イベントの「東北復興祭<環 wa>in Paris」に出演し、日本人単独アーティスト初となるパリ・エッフェル塔でのライブを行った。本作『マエストロ!』で女優デビュー。演技初挑戦にして、映画初出演を果たした。

(C)2015『マエストロ!』製作委員会(C)さそうあきら/双葉社

提供元の記事

提供:

マイナビニュース

この記事のキーワード