鳥取大、がん抑制遺伝子を制御する因子を同定
同成果は同大学大学院医学系研究科遺伝子機能工学部門の久郷裕之 教授の研究グループによるもので、2月3日の英科学誌「Scientific Reports」に掲載された。
遺伝子の集合体である染色体の末端には、染色体を保護するテロメアという部分がある。テロメアは分裂のたびに短くなり、やがて細胞は死滅する。一方、多くのがん細胞では、テロメレースという酵素が活性化されテロメアの短縮が防ぐ形質を持つことが、増殖し続ける原因となっている。
久郷教授らはこれまでの研究で、この形質を抑制する遺伝子「PITX1」を発見していたが、そのはたらきについては詳しくわかっていなかった。
今回の研究では、PITX1の発現を調節している分子としてmiR-19bがはたらいていることを発見。細胞内でmiR-19bを過剰に発現させると、PITX1のタンパクレベルの低下によるテロメレースの活性化と細胞の増殖能が高まることが確認された。
また、miR-19bがPITX1の特定塩基配列を直接標的とし、発現を抑制していることもわかった。
さらに、悪性黒色腫では、miR-19bの発現亢進とPITX1の発現低下が見られ、悪性黒色細胞腫株におけるmir-19bの発現消失解析では、PITX1の発現が上昇したのに伴い、テロメレース活性および細胞増殖能の低下が認められた。
同研究グループは、マイクロRNAががん抑制遺伝子を調節してテロメレース活性を制御する分子経路が明らかとなったことで、がんを治すための創薬や早期診断薬の開発につながるとしている。さらに、テロメレース制御ネットワーク機構の理解から、幹細胞の維持機構、細胞の老化および不死化、複雑ながん発生の秘密を解き明かす鍵となることが期待される。
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