神奈川県・箱根で国内のセザンヌ作品20点が一堂に会する企画展
同展は、ブラックやマティスをはじめとする、20世紀の芸術家に多大なる影響を与えた画家として知られているポール・セザンヌの作品約20点と、印象派のモネやキュビスムのピカソなど、セザンヌにゆかりの深い画家の作品を加えた約50点の作品を通じて、セザンヌが「近代絵画の父」になるまでを検証するもの。展示作品の内、同美術館の収蔵するセザンヌ・コレクション9点は、20歳頃のセザンヌの最初期の作品から円熟期の傑作とうたわれるものまで、セザンヌの画業の重要な時代のものとなっており、「人物画」、「静物画」、「水浴図」、「風景画」というセザンヌを語る上では欠かせない4つのジャンルの作品が網羅されている。
また、同展にて展示される作品「大きな花束」は、昨年、東京国立近代美術館の新収蔵品として初めて公開されたばかりのもので、セザンヌの静物画では稀少である幅1メートルの大作となっている。
同作品についての出品期間は6月7日までとなる。そのほか、セザンヌの静物画を徹底解剖し、複数の視点を導入した構図の秘密を解き明かす動画コーナーを設置。セザンヌの絵画空間を体感することができるということだ。
セザンヌが画家を志した初期に、絵画の描法と主題において強烈な影響を与えた前世代のクールベとマネ、セザンヌを戸外での自然観察と制作に導いた年長の師ピサロ、友人であったルノワール、モネ。そして絵画空間に革命をもたらした次世代の画家、マティスやピカソなど、これらの画家たちの作品とセザンヌの作品を共に展示し、「近代絵画の父」を取り巻くさまざまな背景を解説する。
そのほか、編集者・評論家の山田五郎氏による「アートトーク」が開催される。詳細は後日Webページにて発表予定。開催日時は4月18日14:00~15:00。