CP+2015 - 見た目からして未来チックな「LYTRO ILLUM」 - 撮影後にピントを変更できる次世代のカメラを体験してきた
そんななか、「LYTRO」ブースでは撮影後にピントを変えられるという、これまでにない機能を備えたデジタルカメラ「LYTRO ILLUM」(ライトロイルム)が展示されている。ブース内にはジオラマが設置され、実際にLYTRO ILLUMを試用することも可能。写真家によるトークショーも賑わいを見せている。
○実際にブースでLYTRO ILLUMを体験してみた
LYTRO ILLUMの特徴をざっくり説明すると、撮影した後からピント位置を自由に変更することができるデジタルカメラ、ということになる。スマートフォンなどでよくある「背景をソフトウェア処理でボカす」のとはちがって、光学的に「ちゃんとしたボケ」(何だか微妙な表現だが……)を自由に得られるのだ。撮影後には、ピント位置だけでなく絞りもF1.0からF16まで変更できる。
なお、撮影時の絞りはズーム全域でF2.0固定だ。
レンズ交換はできず、固定式となっている。ボディはカメラらしくはあるものの、グリップや液晶画面が斜めになっている個性的なデザイン。まさに"未来のカメラ"といった出で立ちで、個人的にはものすごくかっこいいと思う。レンズの青いラインもどことなく未来チックだ。肩に斜めがけして観光地を闊歩したい。
レンズが巨大なので重そうに見えるが、重量は940gで見た目ほどでもない。レンズを装着した状態の一眼レフエントリー機と同じくらいだ。
グリップの持ちやすさとも相まって、軽快に撮影を楽しめそうだと感じた。
ブースにはジオラマが設置されており、LYTRO ILLUMを体験できる。操作などでわからないことは、その場にいるスタッフが丁寧に説明してくれるので安心だ。ちなみに、シャッターボタン脇の"LYTROボタン"を押すことで「深度オーバーレイ」モードとなり、ライブビュー画面内の被写体にリフォーカス(再合焦)できるかどうかを表示してくれる。具体的には、被写体のオレンジとブルーで縁取られた部分には、撮影後にピントを合わせられる。
「撮影した後にピント位置を変更する」。文章で書くとそれだけのことだが、今後、写真の歴史に革命をもたらしかねない機能だ。ひょっとすると、CP+2015のLYTROブースこそが「未来」につながる入り口かもしれない。