Apple Store銀座で「InstagramでiPhoneカメラをもっと楽しもう」イベント - 『ハルとミナ』の写真家・濱田英明氏がゲスト講演
2月22日、銀座中央通りを東京マラソンのランナーが駆け抜ける中、Apple Store銀座にてイベント、「InstagramでiPhoneカメラをもっと楽しもう」が開催された。来場予約者が160人を超え、多くの人が立ち見となる盛況ぶりで、無料の写真SNSアプリ「Instagram」の人気がまだまだ上昇中であることを印象付けた。
イベントはトークセッションスタイルで行われ、日本最大級のInstagramユーザーグループ「Instagramers Japan」代表のえんぞう氏、フォロワー数が10万人を超えるInstagramerのWacamera氏とふさふさ部、Instagram Japanの三島英里氏、そして写真家の濱田英明氏が順に登壇した。
なお、Apple Storeで行われるイベントでは通常、来場者による撮影は禁止されているとのことだが、そこはInstagramイベント。今回に限り、撮影自由、SNS投稿自由というオープンな雰囲気の中、トークセッションが進めれられていった。
○Instagramers Japan - 好きが高じて写真集まで出版
最初に登壇したのは、Instagramers Japan 代表のえんぞう氏。Instagramアプリの基本的な使い方や、海外のユーザーとも交流できる面白さをまず紹介。ユーザーグループであるInstagramers Japanは、2012年から活動を開始し、展示会やミーティングイベントを開催しながら、2014年1月には写真集『Instagramers File』を出版するに至ったと歴史を語った。
新しい取り組みとして、Instagramを活用した、企業のマーケティング支援活動も行っていくという。
○人気ユニット「ふさふさ部」流、Instagramの楽しみ方
続いて、日本屈指のInstagramerであるWacamera氏と「ふさふさ部」のメンバー・Soraky氏とSorayuchi氏が、Instagramの楽しみ方について語った。
ふさふさ部は、Wacamera氏とSoraky氏、Sorayuchi氏、そして今回は都合により欠席したHalno氏の4人からなるInstagramユニット。普段は各メンバーが個人のアカウントで、それぞれのテーマに沿った作品を公開しているが、4人で集まって協力して作品を作るのがとにかく楽しいという。
4人でアイデアを出しあって、撮影場所を決め、おそろいの服装や小道具などを用意して撮影する。「何より楽しいのが撮影後の反省会」とはSorayuchi氏、「一眼レフで撮ったデータをiPhoneやiPadで共有して、焼肉をつつきながら、ぶっちゃべるのが、すっごい楽しい」とのこと。撮影データの共有には、AirDropを活用しているそうだ。
そのほか、ふさふさ部では海外まで作品を撮りに行ったり、Instagramで知り合った北海道の友人を訪ねて雪の中で撮影したり、ミーティングイベントをオーガナイズしたりといった活動をしている。
また、今夏に写真集を出版することも決定した。
●Instagramに投稿された最初の一枚を公開
○Instagram "中の人" 現る
続いて、Instagramの "中の人" こと、APAC Community Managerを務めている三島英里氏が、Instagramのユーザー数が3億人を突破したことや、最近の活動について報告した。
三島氏は冒頭に、Instagramの創業者であるKevin Systrom氏が投稿した「Instagram 最初の一枚」を紹介。「世界のあらゆる瞬間をとらえてシェアしよう」というミッションと、「シンプルであること」「クリエイティビティを触発する」「Community First」、この3点がInstagram社とアプリの考え方であると述べた。
また、ユーザーミーティング「Instameet」について、Instagramが主催しているものではないが、ユーザーが自発的に集まり、2014年は全世界で1,000件以上のInstameetが行われたと説明。3月21日・22日には、世界規模の「#WWIM」が開催されるとのことだ。また、日本独自の取り組みとして、Instagramers Japanが47都道府県でオーガナイズするユーザーミーティング「#MeetMeJapan」の実施に協力しているとした。
●濱田英明氏 - Instagramは写真を通じて "会おうよ" となるツール
○濱田英明氏 - Instagramは写真を通じて "会おうよ" となるツール
トークセッションのトリは写真家の濱田英明氏だ。
大阪の人らしく笑いを誘う軽快なトークで、自身のInstagramアカウントで公開している作品などを紹介した。
濱田氏は、自身の子どもを撮り続けた写真集『ハルとミナ』について、「基本的には子どもの成長記録だけど、いつの間にか読者のみなさんが自分のことを考えてくれるきっかけになってくれたらいい」と制作意図を明かした。以下、作品スライド数点とともにトーク内容を紹介していきたい。
上のショッピングカートの作品を紹介したところ、えんぞう氏から「これは狙って待っているんですか?」とのナイス質問が飛んだ。濱田氏が言うには「おじさんが後から来くるのはまったく予想していなかった」とのこと。ただし、「構図はつくるが、ハプニングが起きたらもっと面白くなる」と頭の中では期待しており、「7割の段取りと、3割のハプニング。そんなバランス」をイメージしているという。
撮影で海外に行くことの多い濱田氏だが、「海外でもモバイルWi-Fiを借りて、その場でInstagramにアップしている」という。
また、マレーシアや台湾では、Instagramを通じて知り合った人たちと直接会って交流を深められたことから、「海外の人とコミュニケーションをとるのに、一番いいのがInstagramかなと思う。写真を通じて、"会おうよ" となる素晴らしいツールだ」と語った。
66週間前(編集時点)に濱田氏は、子どもが夕日を浴びながら自転車で散歩している、穏やかな日曜日の動画をアップした。これを吹雪の中で歩きながら見たシベリアのユーザーから「Thanks to Instagram I feel me citizen of whole world」とのコメントが投稿されたとき、「自分の知らない世界とつながっているな。Instagram、やっていてよかったな」と実感したという。「日常をシェアしあうことで、生きていることを感じられるっていいな……。キレイすぎ? (照笑)」。こんな濱田氏のまとめで、イベントは終了した。