トヨタ、米国投入車種において「CarPlayとAndroid Auto対応は当面なし」
同件は米New York Timesが2月22日(現地時間)に報じている。現在、米Appleが数百人体制のチームで自動運転も視野に入れた電気自動車の開発に当たっているという話がもっぱらの噂だが、これ以前に発表された車載システムの「CarPlay」にみられるように、Appleは同社の主力製品であるiPhoneと自動車を連携する方法をいろいろ模索している。
これはAndroidを抱えるGoogleも同様で、昨年2014年にはAndroid Autoを発表し、Appleと同じ「スマートフォンと自動車の連携」に関する方法や提携を模索している。両システムともに発表時には提携パートナーを公表しているものの、なかなか対応製品が市場投入されないことに懸念を感じている人も少なくないのではないだろうか。
NYTではこうした背景に触れつつ、現状の各社の製品投入計画について、その最新情報を紹介している。最も積極的な自動車メーカーの1つが米Fordで、同社は2016年末までに米国内で販売されるすべての車種についてCarPlayとAndroid Autoへの対応を表明している。
FordはもともとMicrosoftとの提携で「Lync」を大々的に展開しており、そのバリエーションとしてLyncとともにCarPlay、Android Autoらをサポートする形になると考えられる。
一方でCarPlayの公式ページにも名前が出ているトヨタの場合、当面は米国投入の車種において、CarPlayとAndroid Autoともに対応を検討していないと報告している。こうした話はトヨタだけではなく、業界全体で必ずしもこうしたITベンダー各社のソリューションを歓迎していないという状況がある。スマートフォンの製品サイクルやトレンド遷移の早さを考えれば、AppleやGoogleの当初の思惑ほどには自動車業界がついてきていないという印象を受けているかもしれない。