韓国、月探査ローヴァーの試作機を公開 (1) 大統領が掲げた「2020年に月に太極旗をはためかせる」という目標
一説にはストロンチウム90を使うとされており、韓国は宇宙用のプルトニウム238の生産技術は持っていないはずであることから、事実なら妥当な選択である。
韓国はこの月探査ローヴァーを、韓国の国産ロケットである「KSLV-II」を使い、2020年12月までに月に送り込みたいとしている。月探査ローヴァーは月着陸機に搭載される形で打ち上げられ、着陸機などをすべて含めた質量は550kgほどになるという。
またその前には、月の軌道を回る探査機を打ち上げるという。おそらく月までの飛行や、月周回軌道への投入の実証、月探査ローヴァーが着陸する場所の選定を行うものと思われる。
○2020年に打ち上げ
もともとの計画では、2023年に月を周回する探査機を、そして2025年に月探査ローヴァーを送り込むという予定だったが、2013年に朴槿恵(パク・クネ)大統領が「2020年に月に太極旗をはためかせる」と宣言したことで、計画が5年繰り上げられたという経緯がある。この背景には朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の存在があるのだろいう。だが、この目標を達成するのは非常に困難だ。
月周回機は既存の人工衛星の改造で造ることができ(実際、中国やインドが打ち上げた月周回探査機は通信衛星を流用して作られた)