くらし情報『韓国、月探査ローヴァーの試作機を公開 (2) 月探査機を打ち上げる韓国国産ロケット「KSLV-II」』

韓国、月探査ローヴァーの試作機を公開 (2) 月探査機を打ち上げる韓国国産ロケット「KSLV-II」

韓国、月探査ローヴァーの試作機を公開 (2) 月探査機を打ち上げる韓国国産ロケット「KSLV-II」
○KSLV-IからKSLV-IIへ

2020年に韓国の月周回探査機と月探査ローヴァーを打ち上げることになっているのは「KSLV-II」というロケットだ。しかし、現在KSLV-IIはまだ開発中で、実機は存在していない。

KSLV-IIは、韓国航空宇宙研究院(KARI)が2011年から開発を行っているロケットで、名前は「Korea Space Launch Vehicle」(韓国の宇宙ロケット)の頭文字からとられている。KSLV-IIは、2009年から2013年にかけて打ち上げた「KSLV-I」(愛称「羅老号」)の後継機にあたる。また羅老号は第1段にロシア製の機体やロケットエンジンを用いていたが、KSLV-IIはすべて韓国で開発、製造されるという。

韓国のロケット開発への取り組みは、1989年10月にKARIが設立されたところから始まる。KARIではまず、KSR-Iと名付けられた固体燃料を用いた小型観測ロケットを開発し、1993年に2機が打ち上げられた。続いて、KSR-Iを2機上下につなげたようなKSR-IIが開発され、1997年と1998年に1機ずつが打ち上げられた。


そして1997年、KARIはKSR-IIIの開発に着手した。

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