使える「カスタマージャーニー・マップ」はどうやって作るか?
デジタルマーケティングのゴールはブランド価値の最大化であり、優れた顧客体験を提供することが最も重要である。その理由は、顧客体験の質で顧客が製品やサービスを選ぶからだ。そこで、今回は顧客行動を分析し、適切な対応を取るうえで重要なカギとなる「カスタマージャーニー」の考え方を基に、マーケティング・オートメーション・ツールがどのように顧客理解を支援するかについて考えてみたい。
○カスタマージャーニーとは何か?
オムニチャネル化が進み、インターネットやモバイルをはじめとする複数の顧客接点が提供されると、顧客はさまざまなチャネルを通してさまざまなブランドに接触する機会が増える。その反面、企業にとって顧客の行動はますます複雑でとらえにくいものになる。また、必ずしも自社で提供しているチャネルだけが、購入プロセスにおける接点になるとは限らない。これも顧客理解を複雑にする一因である。
しかし、顧客はこのようなチャネルの増加には無頓着であり、情報の洪水の中でおぼれることなく、自分に必要な情報を得たいと考えている。
例えば、ある顧客は自分の欲しいものが具体的にあるわけではなく、単なる情報収集をしているだけかもしれない。